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「週刊読書人」12/19号に『未闘病記』書評

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書評の新聞「週刊読書人」2014年12月19日号年末回顧総特集の4面文芸欄で笙野頼子『未闘病記』がグランプリに選ばれました。
「圧倒的だった笙野の『未闘病記』 星野智幸の文句なしの傑作だった『夜は終わらない』」というタイトルで、町口哲生さんが2014年回顧記事を書かれています。
最後は本年度グランプリ。星野作品と終わりまで迷ったが、笙野頼子の『未闘病記』(講談社)が圧倒的だった。本作は膠原病の一種である「混合性結合組織病」に罹った「大学院教授にして不屈の純文学作家」の私を主人公にした私小説。前半部に関しては文芸時評で論じたが、後半部やあとがきを含めあらためて通読すると、笙野文学における身体性とは何より他者性であり同時にそれは社会性へのインターフェイス(接触面)だということがよく理解できた。それは身体性を有する文筆マシン・笙野頼子と日々の生活との接触部分を意味するだけでなく、社会へは情報のやりとりを通じた仲介として純文学が機能するという意味においてである。笙野文学の大きな流れに位置づけると、『愛別外猫雑記』など猫との生活を描いた作品辺りから身体性を過分に露呈した私小説のスタイルを意識的に採用する一方、『金比羅』のような幻想小説が執筆され、この二つの間を揺動しながら笙野語りともいうべき身体性を有した独特な言語が生み出されてきた。それを遺憾なく発揮したのが本作である。笙野文学の誕生秘話が判ることもありがたいが、笙野が病を『金比羅』のごとく神話的に描く可能性など今後の創作への言及もある。過去と未来。本作はその「間」を穿つ。身体性=社会性へのインターフェイス。なるほど。しかしそう評されるとますますマシンみたいですね。
『未闘病記』が過去作と新作という過去と未来の間をつなぐ一作であるというのは、まったく同感です。
裏の3面、木内昇さんの「慶事の厄介」というコラムも面白かったです。今年三つの賞をとった為三ヶ月連続受賞式に出席された顛末をかかれており、読むだけで厄介さに苦笑い。お疲れさまです。

それと、野間文芸賞受賞式にking(東條慎生)さんが出席されたんですって。
野間三賞の贈呈式・祝賀会に行って来ました Close to the Wall
ブログに写真と雑感が掲載されています。
ファンサイト管理人木村カナさんや岡和田さんもおられて、もう金比羅ブロガーズ御一行出席ーみたいな。
最…

Kindle Paperwhite2000円引きクーポン

Amazonの電子書籍Kinle専用端末でKindle Voyageというのが今年発売されまして。
e-inkスクリーン使用の白黒タブレット。カラーにくらべて目が疲れにくいから、まさに読書専用で、ほしいなーでも二万円台は高いなーとおもっていたら、その下位機種のKindle PaperwhiteとKindleが2000円引きクーポンでお得に買えるというキャンペーンがががが。12/25までのクリスマスセール。
うわー安い。でも私すでにipad miniもってる、でもe-inkほしい、といま葛藤中です。どうしよう。

「群像」1月号で野間文芸賞受賞記念インタビュー

「群像」1月号にて野間文芸賞・野間文芸新人賞発表されました。
笙野頼子『未闘病記——膠原病、「混合性結合組織病」の』が第67回野間文芸賞受賞し、受賞の言葉「メイキング笙野頼子全作品」と選考委員の選評が掲載されています。一部引用しますと、
昨年、十代からの持病が希少難病と判明した。現実世界における自己像はでんぐり返った。「怠けを死守しつつも闘争する人」から「困難を抱えても止めなかった人に」!「アクロバットだねこれ」、自分を書き換える?いや「素顔」をみせてみた。受賞作はメイキング笙野頼子全作品、究極の一冊だ。それで二十三年望んでいた賞を拝受!運命の皮肉?いえこれこそ神意です!みなさんに感謝、感謝、感謝あるのみ。いやはや受賞の言葉も謙虚です。
清水良典さんによる受賞記念著者インタビュー「メイキング・オブ・笙野頼子」も収録。
(ちなみに、今号の清水良典「デビュー小説論」5回は「地獄絵のマニフェスト――笙野頼子『極楽』」と、笙野さんのデビュー作が取り上げられています。)

さっそく馬場秀和ブログに感想がアップされています。
『野間文芸賞受賞記念インタビュー2014.11.8 メイキング・オブ・笙野頼子』(群像2015年1月号掲載)

インタビューは、『未闘病記』執筆の話や大学院お勤めの話、飼猫の話、神話と信仰の話など、読者の気になる話が満載です。ただこれはぜひとも言っておきたいんですけど、『なにもしてない』で一種幻覚症状のように書いてあるところは、細かい日常生活を一気にデフォルメして読んでいただくための工夫です。そこは笙野ワールドであって、けっしてくそリアリズムではないという事です。(p125下段)あくまでフィクションってことですね。笙野さんの小説はリアリティーがあって勘違いしやすいですからよけい注意です。
そして今後どういう神話(創作)を作り出すかという話の流れで、
もう一つは、母系制というか、女の人が財産を持つそして所有由来の自我と内面を持つというのはどういうことか、というのを考えて書こうと思っています。女の人間性、女の王が持つ魂、ですね。そして私は子どもも生んでないし、恋愛も何もしていないので、何をするかというと、女性が物を所有するということがどのようにして阻害あるいは回復されてきたかを書く。女が女の跡取りになっていくという状態は、現代では隠されています。しかも家父長制は一見隠…

「群像」2015年1月号で第67回野間文芸賞発表

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12月6日(土)発売の「群像」1月号で、第67回野間文芸賞(笙野頼子『未闘病記』)・新人賞(松波太郎『LIFE』)が発表、受賞の言葉と選評が掲載されるそうです。
受賞記念の対談「メイキング・オブ・笙野頼子」(笙野頼子さんと清水良典さん)、「身体リズムが生み出すユ-モア」(松浦理英子さんと松波太郎さん)も収録だとか。
http://gunzo.kodansha.co.jp/39015/39045.html
あと、清水良典さんの連載デビュー小説論では笙野頼子さんデビュー作の『極楽』が取り上げられています。こちらも気になりますね。

笙野さんが2011年から勤めておられる立教大学にも、野間文芸賞受賞が発表されています。
文学研究科の笙野頼子特任教授が第67回野間文芸賞を受賞 | 立教大学

受賞の記者会見は各紙で報道されています。記事にまとめたり。
笙野頼子資料室blog: 日経・朝日・読売新聞・週刊読書人に野間文芸賞受賞記者会見

日経・朝日・読売・東京新聞・週刊読書人に野間文芸賞受賞記者会見

(追記)
12月11日(木) 東京新聞中日新聞夕刊文化面にも。
「書くことは闘うこと」 野間文芸賞、笙野頼子さん会見 |中日新聞プラス
笙野さんの受賞作『未闘病記』(講談社)は、膠原(こうげん)病の一種「混合性結合組織病」と診断された自身の体験をもとにした私小説。昨年、病名が判明するまで原因不明のまま長年不調に苦しんできた。患者数が少ない上、同じ病名でも人によって症状が異なるため他人に理解されにくい特徴があるという。

 笙野さんは「相手に伝えるには、いろんな努力をしなければならないと思って生きてきた」とこれまでを振り返り、「自分の身体の中に見えないけれど自分を攻撃するものがある。究極の他者に出会った」と執筆に与えた影響について話した。「全身の関節が動かなくなって家の中を転がり回っても、肉体に負けるものか、手が動けばメモをとってやるぞと思う。私小説が根本にある作家。書くことで救われると同時に、書くことは闘うことだと思っている」。信念を語った一方で「もっと重い症状の方もいる」と同じ病に苦しむ人を気遣った。「書くことは闘うこと」というのは著作でいつも書かれていますね。
(追記)
さらに11月27日(木)の日経新聞夕刊に野間文芸賞記者会見のようすが掲載されました。
「他者とは自身」 闘病小説が受賞 日本経済新聞
 「原因も分からず、自分が自分を攻撃する。他者とは自身だった」。このほど開かれた受賞決定の記者会見で強調したのは、重症患者への配慮。病が理解されにくく、心ない言葉をかけられても「彼らは怒る体力もなく、その嘆きは計り知れない」と訴えた。
本書においても、社会的理解が少ないことを批判されていましたね。

(追記)
朝日新聞11月18日(火)朝刊の文化面で第67回野間文芸賞の記者会見が掲載されました。
(ことば)笙野頼子さん 野間文芸賞を受賞:朝日新聞デジタル
週刊読書人2014年11月14日号8面にも。
ー ー ー ー ー
毎日新聞11月7日朝刊のひと欄につづいて、
読売新聞11月11日(火)朝刊文化面で野間文芸賞・新人賞受賞記者会見が紹介されています。
「立ち直るヒモの男 野間文芸新人賞 難病患う自身の日々 野間文芸賞」
野間文芸賞は、笙野頼子さん(58)の『未闘病記』(講談社)。膠原病の一種である「混合性結合組織病」という難病を患う自らの日常をつづった「闘病記私小説」だ。感染症予防の…

NHK中江有里のブックレビューに『未闘病記』

twitterの文芸誌「群像」さんからの情報です。
https://twitter.com/gunzo_henshubu/status/531701402016313345
11月12日(水)11:05~NHK総合「ひるまえほっと」番組内「中江有里のブックレビュー」コーナーで、笙野頼子『未闘病記』が紹介されました。
関東地域限定放送なので、私みれません残念です。

『猫キャンパス荒神』12/17書籍化

「すばる」2012年3月号4月号に掲載された笙野頼子「猫キャンパス荒神」がついについに書籍化!
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309023502/
猫ダンジョン荒神』につづく、神変理層夢経シリーズ第二弾。
『神変理層夢経2 猫文学機械品 猫キャンパス荒神』が2014年12月17日(水)に河出書房新社より発売予定です。
25日に延期されました。本当にクリスマスプレゼントになっちゃいましたね。
Amazonで予約はじまりました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309023509/
内容紹介文が「私の言葉は動き続ける。私の書く「機械」は止まらない――狂った日本社会に亀裂を入れる〈生の痛み〉とはなにか? 自身の文学を圧倒的スケールで再構築する傑作!」
とあって、雑誌掲載時よりさらに書き直されている予感。楽しみですね〜。

毎日新聞11/7(金)ひと欄に野間文芸賞受賞インタビュー

毎日新聞11月07日朝刊のひと欄に、笙野頼子さんの野間文芸賞受賞インタビューが掲載されています。
毎日新聞11/7(金)朝刊ひと欄インタビュー!「笙野頼子さん「未闘病記−−膠原病、『混合性結合組織病』の」で第67回野間文芸賞」http://t.co/tzwK0Phup6”持ち味の幻想世界については「煩雑で単調な現実を楽しんで一気に読んでもらうためのデフォルメ」痛みとは無関係”— モモチ (@momochi8) 2014, 11月 7 自身は重症ではないからタイトルの頭に「未」を付けたとはいえ、<つらさが普通だと思い込んでいる私は、世間から見ればきっと変だったのだろう><「疲れ」という言葉の背後にあるもののレベルが違いすぎ、一語が通じない。新聞記者から食事に招かれても途中で店の外に出てしゃがむしかなかった>と、切実だ。それも「自分の体の中に文学があったということ」と表現する過去作のなかで「疲れてる」といっても意味が伝わらないと、何度か書かれていた事を思い出しました。ずっと意味がよくわからなかったけれど、本作でやっと理解できました。
 痛みゆえに、テンションが高い小説の数々が生まれた面はあるのか? 「若い時から人に症状を伝えにくい体だったから、言葉は通じないと思って取りかかるしかなかった。おもしろく言ってリズムも取って。肉体に負けるものかと我慢できるところまで我慢して、手が動くならメモを取ってやる、と。書くことは闘いでした」。ただ、持ち味の幻想世界については「煩雑で単調な現実を楽しんで一気に読んでもらうためのデフォルメ(変形)」であり、痛みとは無関係という。
「私には、伝えずにはいられないという言語能力が人一倍ある。孤独じゃないと思うんです」「闘病記」だから暴走しないように書いたと「群像」2014年9月号対談でおっしゃってましたが。本作を抑えめに書いたら、過去の作風は病気が影響?とか言われるのですか。いやはや呆れます。
それに幻想世界は夢日記などをヒントにして作っていると、過去作で何度か書かれていましたよね(とツッコミいれてみたり)。

『未闘病記』が野間文芸賞受賞

11月4日に野間文学賞三賞が発表され、第67回野間文芸賞に笙野頼子『未闘病記——膠原病、「混合性結合組織病」の』が選ばれました!
第36回野間文芸新人賞は松波太郎『LIFE』、第52回野間児童文芸賞は岩瀬成子『あたらしい子がきて』です。
受賞おめでとうございます!
http://mainichi.jp/select/news/20141105k0000m040036000c.html
『あたらしい子がきて』を出版された岩崎書店twitterで記念写真が掲載されています。
今日、野間文学賞三賞の発表がありました!受賞作は、野間文芸賞、笙野頼子『未闘病記』(講談社)、野間文芸新人賞、松波太郎『LIFE』、そして、野間児童文芸賞は、岩瀬成子『あたらしい子がきて』(岩崎書店)でした。パチパチ! pic.twitter.com/K2pVK5PV76— 岩崎書店 (@IWASAKISHOTEN) 2014, 11月 4笙野さんは『なにもしてない』で第13回野間文芸新人賞を受賞されています。「なにもしていない」で大変なことになった手の腫れが、膠原病だったとわかった『未闘病記』で野間文芸賞受賞とはなにか縁を感じますね。

そして、三刷から帯文が変わるそうです。なんと三刷。すごいですね!
笙野頼子さんの『未闘病記ー膠原病、「混合性結合組織病」の』が第67回野間文芸賞を受賞しました!ちょうど3刷の見本ができたところで、新帯には小川洋子さんのほか、内澤旬子さん、小山田浩子さんのご書評からお言葉をいただいています! pic.twitter.com/mEABQJk6Zj— 群像出版部 (@gunzo_henshubu) 2014, 11月 5

『未闘病記』書評まとめ

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「文藝」2014年冬季号のBOOK REVIEWで、小山田浩子さんが『未闘病記』の書評をかかれていました。
病気の話だけでなく、作家の内面や創作姿勢など、内容全般を押さえており素晴らしいです。

「週刊読書人」2014年9月19日号にも『未闘病記』の書評が掲載。
佐藤泉「死なないためのメタ性 作家の仕事を意味的に更新する小説」。
著者のかかった病、自己免疫疾患によって私の位置が獲得され、「文学論レベルでは私小説そのものを理論化する作業になっている」という私には難易度が高いハイレベルな書評です。
新聞などでは闘病記として評価されていましたが、今回は小説として文学的な面が評価されていて、とても嬉しいですね。
(余談ですが、読書人は電子書籍版もあるし、コンビニのコピー機でも印刷購入できて便利ですねー。)

あわせて過去の書評&インタビュー
「群像」2014年9月号『未闘病記』書評「文学、あるいは笙野頼子という病」清水良典
ダ・ヴィンチ 2014年10月号「絶対読んで得する14冊 七人のブックウォッチャー」神田法子
朝日新聞10月5日(日)書評『未闘病記』「心も体も揺さぶる圧巻な痛みの描写」内澤旬子
河北新報11月9日(日) 読書欄に清水良典さんの『未闘病記』書評(未確認)

毎日新聞9月7日(日)今週の本棚・本と人『未闘病記』著者 笙野頼子さん
朝日新聞9月30日(火)言葉は自分自身を救う 膠原病との「未闘病記」刊行 笙野頼子さん
山陽新聞9月27日(日) 笙野頼子さんインタビュー(未確認)

書評5つにインタビュー2つ。この反響の大きさはだいにっほん三部作以来ですね。
さらに追加。
11月12日(水)11:05~NHK総合「ひるまえほっと」番組内「中江有里のブックレビュー」で紹介
書評の新聞「週刊読書人」2014年12月19日号年末回顧総特集の4面文芸欄で『未闘病記』がグランプリに選ばれました。
「女性自身」2015年1月6日・13日合併号の「新進文芸評論家&連載陣が選ぶ・2014年BEST本」で田中弥生さんが笙野頼子『未闘病記』を紹介。
「週刊新潮」2015年1月1・8日号の「年末年始お薦めガイド」私が選んだ「ベスト5」Book Selectionで、中江有里さんが『未闘病記』を選ばれています。
日本経済新聞2014年12月28日(日)朝刊 「回顧2014 私の3冊」特集で清水良典さん…

群像2014年11月号に追悼文

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群像」2014年 11月号の特集〈追悼 稲葉真弓〉で笙野頼子さんが追悼文「猫の戦友」を寄せています。
稲葉さんと笙野さんの交流、猫の話、最後にあった時の印象など綴られています。
稲葉真弓さんといえば、『愛別外猫雑記』で、
笙野さんが保護した若猫坊ちゃんをボニーと名付け、飼い主となってくれた方。
ルウルウとモイラのため、手元供養にと骨壺に敷く座布団を縫ってくれた稲葉さんは手芸が得意なのですね。その優しさに目頭が熱くなりました。ミーさんは稲葉さんを満たす幸福だった。「ボニーは愉快な友達、親友なの」飼い主亡き後、ボニーは遺族の方々に大切にされているそうです。安心しました。
そのご遺族が校正された単行本未収録エッセイ集が10/15に発売だそうです。
稲葉真弓『少し湿った場所』幻戯書房

さっそく馬場秀和の感想がアップされています。
馬場秀和ブログ 笙野頼子『猫の戦友』(群像2014年11月号掲載)
『猫の戦友』(群像2014年11月号掲載)(笙野頼子)。「何よりも猫によって、私たちの人生はクロスし続けた。訪問した時もされた時も、猫のためだった。他の人々からハスキーと称される彼女の声はその時、やはり、少女のようだった」。稲葉真弓さんへの追悼文が掲載。飼猫ボニーは無事とのこと。— 馬場秀和 (@babahidekazu) 2014, 10月 7

10/05朝日新聞に『未闘病記』書評

毎日新聞朝日新聞でインタビューが掲載された次は、
朝日新聞10月5日(日)の書評欄に『未闘病記』が掲載です。
朝日新聞(書評)『未闘病記 膠原病、「混合性結合組織病」の』笙野頼子〈著〉
担当は内澤旬子さん。
圧巻は、症状があまりにもひどくなり、つたい歩きどころか寝床から起き上がれなくなって、やっと病院に駆け込むまでのくだり。

身体を丸め「いいいい」と呻(うめ)きながらページをめくった。体験したことのない痛みなのに体感している。言葉が、文が、心だけでなく身体にまで揺さぶりかける。壮絶。さすが。なのにタイトルは奥ゆかしく「未闘病記」。文学を恐ろしいと、はじめて思った。まったく同感です。死にそうになっているのに、奥ゆかしいというか謙虚すぎる。とても著者らしいですけれど。

それと、東京新聞10月4日(土) 夕刊のコラム「大波小波」にも『未闘病記』が。
中日新聞+に掲載されていたので引用。<大波小波> 病気と文学 
2014/10/4 中日新聞夕刊
笙野(しょうの)頼子『未闘病記』(講談社)の評判が良い。『群像』九月号での千石英世との対談は当然としても、その後も各紙が競うようにインタビューを掲載。超マイナー路線を行く彼女としては異例のことだろう。
内容は膠原(こうげん)病、それも「混合性結合組織病」という難病。本来身体を守るべき免疫組織が逆に自分自身を攻撃、壊してしまうのだ。汝(なんじ)の 敵は汝自身だった。昨年、初めてそういう診断、病名が下され、今は微量のステロイドでひとまず治まっているのだという。
そう分かってみれば十代の頃から抱えていた症状、小説のなかでもさんざん描いてきたものが全てこれに繋がる(つな)がっていたわけだ。本人も書いている通りほとんど「笙野病」だが、彼女の率直さと辛辣(しんらつ)さを合わせた文体から、そのまま現代の原発社会自体の免疫不全症候群の隠喩ともなっている。
その昔、大原富枝は結核治療薬ストレプトマイシンのために耳が遠くなった。その体験から名作『ストマイつんぼ』が生まれたのだが、そのことを古い友人の和田 芳恵が「つんぼになってよかったね」と言って話題になった。人生の不幸が文学上の僥倖(ぎょうこう)に逆転する機微だ。笙野のこれからについても、膠原病でよかったねと言われるような活躍を祈りたい。
(未疾病者)評判いいんですね、よかった。
毎日と朝日と山陽新聞…
9月30日(火)朝日新聞夕刊に、『未闘病記』著書インタビュー記事が掲載されました。
言葉は自分自身を救う 笙野頼子、膠原病との「未闘病記」刊行
毎日新聞の次は朝日に。山陽新聞9月23日にも掲載されたそうなのですが、確認できず。
「小説の中の『私』は、私自身から切り離されたフィクションの存在。今回、難病だけど軽症という中ぶらりんなりに、世界を眺める道具としての新しい『私』を書こうと思った」なるほど。金毘羅とも違う新しい「私」ですね。「軽症で働ける人も、しばしば病名を隠して就職する。若くまだ低収入の人は、サポートなしでは定期検査なども受けず、手遅れになるかもと心配です。日本の制度にはすべてを失わないと助けないという、歪んだモラルがある。すぐ自己責任とかいうが、余裕をもって大事になる前に防いでこそ個人を救い、国を救うことになるはずです」膠原病が悪化して、20代という若さで亡くなる方もおられるそうです。サポート体制があれば、病気を隠さずとも就職できる社会であれば変わるのにと思います。 わかりやすいことだけではなく、自分の目で、偏見なしに誠実に文脈を見ることが大切だ、と考える。
「戦争をしたら確実に死ぬ人がいる。近所付き合いレベルの感情論で国を動かしてはいけない。どんな政治家でも選挙で選んだんだからしょうがない、というのも違う。選挙だって情報操作で誘導されることも。文脈、行間を見てないと惑わされる」最近まったく逆の意味になった発言がネットで拡散されるのをよくみます。ネットでは特に文脈をおさえるのは本当に大事だと思わされます。2011年から立教大学で特任教授として勤める。「物事を関係性の総体としてとらえ、『私』を書けば小説になる」と教えている。物事を関係性の総体としてとらえる。なるほど。
(そういえば雑誌「ダ・ヴィンチ」にも教授と紹介されていましたが、それは三年前というごく最近だし、週一の特任なんですよね)

電子書籍版『未闘病記』9/26配信

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電子書籍派のみなさんお待たせしました。
『未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の』電子書籍が9月26日に配信開始です。
Amazonで発売のKindle版は¥1566(税込)
iTunesのiBooksは¥1600で予約の受付が始まっています。
honto電子書籍ストア紀伊國屋書店BookLive!も配信はじまりました。

電子版読者にもぜひ清水良典さんの書評毎日新聞の著者インタビュー朝日新聞インタビューをあわせて読んでいただきたいですね。
ついでに、『未闘病記』書籍化・感想リンク集もよかったら。

あと、書店では著者の手書きポップが飾られるとか。ギドウの写真つきですって!鼻血ものですね〜。
笙野頼子さんが、新刊『未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の』の手書きポップを書いてくださいました!写真は愛猫ギドウ15歳、著者と共に闘病中(詳しくは本書にて)。これから書店さんにお送りしますが、あまりに可愛いので一部公開します。 pic.twitter.com/EhzmCNn3t1— 群像出版部 (@gunzo_henshubu) 2014, 9月 25笙野頼子さんの『未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の』のインタビュー記事が朝日新聞9月30日夕刊に掲載されました!難病と闘う笙野さんが「数々の困難を、逃げずにきちんと書きたかった。初のリアルな私小説」。その覚悟は手書きポップにも。 pic.twitter.com/poDBUDZr2a— 群像出版部 (@gunzo_henshubu) 2014, 10月 1笙野頼子さんの『未闘病記ー膠原病、「混合性結合組織病」の』の書評が、朝日新聞(10月5日)に掲載されました!評者は内澤旬子さん。「体験したことのない痛みなのに体感している。言葉が、文が、心だけでなく身体にまで揺さぶりかける。壮絶。」 pic.twitter.com/uKnJcGYR5L— 群像出版部 (@gunzo_henshubu) 2014, 10月 6
11月からは野間文芸賞受賞ありがとうポップも。
笙野頼子さん『未闘病記ー膠原病、「混合性結合組織病」の』の、野間文芸賞受賞ポップが出来ました!笙野さんの手書き文字と、写真は愛猫ギドウ15歳。本日から各書店様へお届けしますので、ご注目ください。 pic.twitter.com/t6MzCgYTrT— 群像出版…

9/7毎日新聞 今週の本棚・本と人 に『未闘病記』

9月7日(日)の毎日新聞・朝刊「今週の本棚」の著者インタビュー「本と人」で、笙野頼子さんが新刊『未闘病記』のお話をされています。写真つきで!
9月7日(日)毎日新聞朝刊「今週の本棚・本と人」著者インタビューは笙野頼子さん『未闘病記』写真つき!ネットは写真なくて残念 http://t.co/8FyFANTKL1 「伝わりにくいことを伝えるのが文学です。いわく言い難い感じをリズムに乗せて捨て身で語るのが私の文学です」— モモチ (@momochi8) 2014, 9月 7
ネットの記事には写真なし。残念。「伝わりにくいことを伝えるのが文学です。いわく言い難い感じをリズムに乗せて捨て身で語るのが私の文学です」「ここが痛い、あそこが痛いというのを病名を付けずに描写していた。私の書く身体イメージはすべて経験から紡ぎ出していたのです。自分の体の中に、思い通りにならない病気という他者がいる。だから自分を書いても小説になった。心身を書き続ければ外の世界に至るのです」学生には「『私』を元手にして、電車に乗ってどこかへ行って帰ってくるまでを書いてみなさい。一定のテンションを維持できればレベルは上がり、世界に対して責任を取れる」と創作指導している。熱くて、優しい。「中身はよく整理して刈り込みました。読みやすいはずですし、同病の方も手に取ってくださっているみたい」とにっこり。と(にっこり笑ってる)著者の発言が折り込まれた、わかりやすい新刊紹介記事で、実録ではない、あくまでもフィクションの力だ。と、あくまで小説ときちんと書かれているのも素晴らしいですね。
そういえば、9月3日の毎日新聞ブックウオッチング:新刊にもプチ紹介されていました。

さらに、9月5日発売「ダ・ヴィンチ」2014年10月号「絶対読んで得する14冊 七人のブックウォッチャー」で神田法子さんが『未闘病記』を紹介されています。
自己肯定度☆星5つ、頂きました!
あらすじをもれなく端的に、未読の方にわかりやすくまとめた見事な解説でした。短いなかにきちんと「私小説」と紹介している点もGoodjobです。

『未闘病記』著書サイン本が書店に

9月から『未闘病記』署名入りの本が書店に並ぶそうです。
これから購入される予定の方はぜひお急ぎください!
笙野頼子さんが、新刊『未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の』のサイン本を作成してくださいました!数は少ないですが、来週から書店の店頭に並ぶ予定です(書店にお問い合わせください)。 pic.twitter.com/o1ryGBA23d— 群像出版部 (@gunzo_henshubu) 2014, 8月 26
心斎橋アセンス(大阪の)とリブロ天神店(福岡の)にサイン本が入荷されたとtwitterで告知ありました。
アセンスは紹介パネルつきで棚に展示されているのです。ブラボー。
【文芸おすすめ】膠原病、『混合性結合組織病』の未闘病記、笙野頼子。「そう、難病である。難病になったのだ。」幻想と現実の生活と私小説的な苦しさ。そのどれもから自由に飛び回ることの出来る言葉の力がこの本にはあります。著者のサイン本あります pic.twitter.com/oPK97jSDnb— アセンス情報局 (@book_athens_SSB) 2014, 9月 5

「群像」9月号にインタビュー・追悼文と「未闘病記」書評

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本日8月7日発売の「群像」2014年9月号に、『未闘病記』著者インタビュー、岩橋邦枝さん追悼エッセイと清水良典さんの『未闘病記』書評が掲載されています。
群像のもくじ:http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/36753.html
〈インタビュー 2014.6.26〉「未闘病記」――難病と知らずに書いてきた 笙野頼子(聞き手・千石英世)
〈随筆〉追悼・岩橋邦枝 棘を秘めた真紅の薔薇 笙野頼子
『未闘病記』書評「文学、あるいは笙野頼子という病」清水良典
こちらの書評はネットで公開されています。

馬場秀和さんの感想ツイート。
『「未闘病記」--難病と知らずに書いてきた』(笙野頼子、聞き手:千石英世)。「群像」9月号掲載。「わけのわからない痛みや、わけのわからないネオリベラリズムへの怒り故に、身辺と身体で幻想を描いたんだ。私自身を武器にすることで、私自身も知らないことを」。『未闘病記』著者インタビュー。— 馬場秀和 (@babahidekazu) 2014, 8月 7
kazuo matsuokaの感想ツイート。
「群像」9月号は笙野頼子『未闘病記』特集号という趣もある。千石英世さんによるインタビューで、「夏目漱石→牧野信一→坂口安吾→小島信夫→笙野頼子」という系譜がある、と整理されていて、これは凄い指摘だな、と。笙野作品を牧野信一と結び付けたことはなかったが、確かにしっくりくるならび。— kazuo matsuoka (@ayumu_KM) 2014, 8月 7「群像」9月号で笙野頼子さんの随筆、岩橋邦枝さん追悼文「棘を秘めた真紅の薔薇」を読む。一度しかお目にかかったことはなかったけれど、笙野さんのスケッチに岩橋さんの謙虚な佇まいが思い出されて胸に沁みた。触れられていた作品には未読のものもあったので取り組んでみたい。— kazuo matsuoka (@ayumu_KM) 2014, 8月 7

個人的にはインタビューでここが印象的でした。
とはいえこのたびのものはあまりにもおとなしくて、刈り込んで、刈り込んで、というのも同じ病気の方が、同じ症状じゃないけれども、お手にとってくださるかと思うので、できるだけ「わがまま」をしないように、「暴走」しないようにして仕上げました。つまり普段の読者は、もしかしたら物足りないかもしれません。続編では思いきりやります…

『未闘病記』書籍化・感想リンク集

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笙野頼子『未闘病記 膠原病、「混合性結合組織病」の』発売です。
講談社より266ページ 1800円(税抜)。
「群像」2014年4月号と5月号に掲載された長編「未闘病記——膠原病、「混合性結合組織病」の」を書籍化。
書き下ろしのあとがき「去年は満開の桜を静かに見ていた」が収録されています。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062190169
表紙はなんと著者のちゃとら飼猫ギドウのアップ写真ですよ!
カバー表紙と裏表紙、背表紙、各章のタイトルと奥付の裏にもギドウの写真つき。
装幀の花切れまで茶虎模様のちゃとらづくし。しおりも太めの茶色で猫のしっぽみたいw
カバーは光をキラキラ反射する白紙にフルカラー写真とピンク色の帯で華やかですが、カバーを外した表紙は灰色に赤茶の印刷、見返しはキャメル色とくすんでいて、不穏な空気を感じます。
一見元気そうでも、内実は死を意識せざるえない深刻な難病生活という本編の裏腹さを表現しているのでしょうか。

ちなみに、作中で同じ膠原病系難病の方として『困ってるひと』大野更紗さんのお名前を出されていますが、その続編『シャバはつらいよ』が7/15に出ています。あわせて参照したいところです。

【追記】「群像」2014年9月号掲載の清水良典さんの書評「文学、あるいは笙野頼子という病」がネットで公開されています。
http://gunzo.kodansha.co.jp/27916/36879.html

さっそく馬場秀和さんが感想アップされています。
『未闘病記----膠原病、「混合性結合組織病」の』(笙野頼子)。「文学とはなんだろう、それは全身性の病である、混合性の症状である」。自分は「死な、ない」し、「なんでも/できる」。難病と診断された著者が見つけた、生の不全感の中にある精妙な幸福。病を通し自らの文学を見つめる最新長篇。— 馬場秀和 (@babahidekazu) 2014, 8月 1
馬場秀和ブログ『未闘病記----膠原病、「混合性結合組織病」の』

Close to the Wallのkingさんも。笙野頼子 - 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の - Close to the Wall
読書メーターにも感想が。http://book.akahoshitakuya.com/b/406…

笙野頼子『未闘病記』7月31日発売予定

笙野頼子『未闘病記 膠原病、「混合性結合組織病」の』が講談社より7月31日(木)発売予定だそうですよ!
近刊情報サーチ
http://comingbook.honzuki.jp/?detail=9784062190169
近刊検索β
http://www.hanmoto.com/jpokinkan/bd/9784062190169.html
アマゾンの予約も始まりました!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062190168/
250ページ 1700円(税抜)。266ページ 1800円(税抜)に変更されました。
「群像」2014年4月号と5月号に掲載された長編「未闘病記——膠原病、「混合性結合組織病」の」を書籍化。
こんなに早く本になるなんて嬉しいかぎり。
ですが無理をなさらないようご自愛ください。

『未闘病記』ネット感想リンク集

「群像」2014年4月号と5月号に掲載された笙野頼子『未闘病記』の、ネットでみかけた感想ををまとめて紹介します。
馬場秀和ブログさん『未闘病記 ----膠原病、「混合性結合組織病」の〈前編〉』
『未闘病記 ----膠原病、「混合性結合組織病」の〈後編〉』
簡潔にあらすじがまとめられ、印象的な文章が引用されています。
これが雑誌発売日から数日で書かれる所が凄いですよね。
Close to the Wallのkingさん『未闘病記 ――膠原病、「混合性結合組織病」の』前篇
『未闘病記 ――膠原病、「混合性結合組織病」の』後篇
金毘羅的生きづらさが難病から来ていたというのは、長年の読者としては驚きであり納得ですよね。
私はずっとわからなかった謎がとけて膝ぽん100回でした。
phantasmagoriaのうさぎやさんphantasmagoria : 笙野頼子「未闘病記――膠原病、『混合性結合組織病』の(前篇)」
告白小説というのは、ガチな私小説というよりたしかにぴったりな気がします。
phantasmagoria : 笙野頼子「未闘病記――膠原病、『混合性結合組織病』の(後篇)」
「自身が病気にかかっているということは一見不幸なことに思えるが、ことこの作者については、それは不幸一辺倒のものではなかった。だからこその「【未】闘病記」――病と未だ闘ってはいない記録、ということなのだろう。」
なるほど。投薬生活の方が生活しやすくなるという展開に、内澤旬子『身体のいいなり』の
「38歳で乳がんと診断されてから、なぜか心身ともに健やかになっていく」話を思い出しました。
読書メーターの感想から群像 2014年 04月号 [雑誌] 感想 - 読書メーター
群像 2014年 05月号 [雑誌] 感想 - 読書メーター
twitterのつぶやきから「週刊読書人」にて毎月第一週に文芸時評を書かれているようです。書評が掲載されるのがたのしみです。(おそらく2014年4月4日号)
「群像」の文芸時評終了。笙野頼子の「未闘病記」のみ取り上げた。ポストモダン文学はたいてい登場人物に語らせることで作者の身体を消去・制御する。ところが笙野文学はある時点からその身体性を過剰に開示する。これをネオモダン文学と呼ぼうみたいな。多声的/カーニバル的文体、自意識のパロディ。— 町口哲生 (@tetuomachiguchi) Mar…

「群像」5月号に笙野頼子「未闘病記」後篇

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4月7日発売の「群像」2014年5月号に笙野頼子「未闘病記――膠原病、『混合性結合組織病の』」後篇が掲載されています。
「群像」4月号に掲載された前篇の続きが翌号に掲載、待ってましたよ!
群像公式サイトの2014年5月号の目次はこちら。
「群像」のtwitter公式アカウントによると「爽やかな感動」の完結編だそうです。
【群像5月号】膠原病であることが発覚した著者だったが、医師の助けと自らの努力で、「できること」は増えていく。私は「しな、ない」し、「なんでも/できる」のだ――。爽やかな感動に彩られた笙野頼子「未闘病記――膠原病、『混合性結合組織病の』」、完結です。— 群像出版部 (@gunzo_henshubu) 2014, 4月 6

誕生日おめでとうございます

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今日は笙野頼子さんの誕生日です。おめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。
記念に笙野頼子資料室をリニューアルし、2007年からだった年表をふやしました。
笙野頼子資料室

「群像」4月号に笙野頼子「未闘病記」前篇

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3月7日発売の「群像」2014年4月号
笙野頼子「未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の」前篇が掲載です。
1年ぶりの新作で230枚の長編、さらに群像に復活だっ。
しかも前編ということは後編もあるのだ。ブラボー!
群像公式サイトの目次では
難病との闘いを描く長篇 笙野頼子「未闘病記」(前篇) 20代デビュー後持ち込み10年、論争積年の3冠ホルダー、大学院教授にして不屈の純文学作家、そんな「私」をある日ふいに襲った“難病”。十万人に何人かの予想困難な特定疾患「膠原病」であると判明した著者。その病名が付くまでの苦心の日々、起き上がることもままならなかったあの日、そして始まる治療……。全てを赤裸々に描く「未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の」(前篇)、笙野頼子による闘いの記録です。と紹介されています。
『幽界森娘異聞』文芸文庫版後書きで「群像のための長編も書くことになった」とありましたが、内容は闘病の話のようですね。
「新潮」2013年5月号「日日漠弾トンコトン子」で持病持ちになった通院治療中と書かれていましたが、本作では「難病との闘いを描く長篇」というキャッチフレーズ付きでサブタイトルにはっきり病名が書かれています。
難病情報センター | 混合性結合組織病の病気解説によると、相当難病そうなのですが…。
急速に不安な気持ちになってきましたが、とにかく明日本屋でゲットだぜ。

「江古田文学」第84号「極楽」再掲と随筆&電子書籍化5冊

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1月8日発売の「江古田文学」第84号の処女作再掲コーナーに笙野頼子さんのデビュー作であり群像新人賞受賞作「極楽」と、随筆「三十二年後生きている!」が掲載されています。
随筆は新人賞に応募しては落選し落ち込む若き日々を振り返ったエッセイになっています。
江古田文学という雑誌は初めて知ったのですが、日本大学藝術学部文芸学科の雑誌なのですね。
第12回江古田文学賞が選ばれる今号にピッタリの内容だと思います。
「極楽」の方は2001年3月刊行講談社文芸文庫『極楽・大祭・皇帝 笙野頼子初期作品集』に著者校を加えたものです。
(文庫版は絶版ですが電子版が昨年発売されました
もう馬場秀和ブログに感想がアップされていますよ。

電子版といえば、お知らせがおそくなりました。
以下のタイトルが電子書籍化され、1月17日から配信されています。

『硝子生命論』1475円 honto / 紀伊国屋
河出文庫『レストレス・ドリーム』630円 honto / 紀伊国屋
河出文庫『母の発達』630円 honto / 紀伊国屋
『片付けない作家と西の天狗』1475円 honto / 紀伊国屋
『説教師カニバットと百人の危ない美女』1475円 honto / 紀伊国屋

残念ながらAmazonのKindle版はありませんが、国内の電子書籍ストアで配信中。
appleのiBookにも配信されています。
いつのまにかiBookアプリは笙野頼子小説が20冊並んでて、MacユーザーはiBookアプリとKindleアプリで電子書籍をコンプリートできますね。
『母の発達』はファンから入門編として勧められる事が多い作品ですし、『レストレス・ドリーム』は「だいにっほん三部作」を読む上で必読なので、電子化されて手に入りやすくなるのはうれしいです。
個人的にはカニバットは、初めて読んだ笙野小説なので格別気に入っています。ジェットコースターに乗ったようなドライブ感がたまらなくおもしろい小説です。未読の方はぜひ読んで欲しいですね。

講義「見えなくなった土地の歴史を読む――都市(再)開発、「地霊」論、笙野頼子のS倉」

2月2日(日)18:15〜20:15に高井戸地域区民センターで
SF乱学講座でマキノヤヨイさんの「見えなくなった土地の歴史を読む――都市(再)開発、「地霊」論、笙野頼子のS倉」があるそうです。参加費千円。
http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/5302/
残念ながら私は行けないので誰かレポよろしくお願いします〜