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月刊ねこ新聞1月号笙野頼子のエッセイ

あけましておめでとうございます。今年もおつきあいください。

1/12発売の月刊ねこ新聞2018年1月号(No.215) 4頁に笙野頼子さんのエッセイが掲載されています。
「モイラの「転生」」笙野頼子(画・岡田千夏)
http://www.nekoshinbun.com/
ねこ新聞公式はまだ1月号の情報なしですが、雑誌オンライン書店fujisanにもくじがありました。
https://www.fujisan.co.jp/product/1281683787/new/

群像1月号の随筆で「老猫を引き取った」とありましたが、エッセイはそのお話で。
モイラが死んでから十四年近い。手元供養のお祀りをまだ続けている。最近猫ご飯のお供えが急に減った。代わりに人間用のお菓子を供えている。祈ることは続けてもやり方が変わった。今までは彼らがエジプトの霊のように、現世と同じ暮らしをすると想像していた。死後も私は彼らと、ひたすら一緒にいようとしていたのだ。ところが最近その気持ちが消えた。それより生まれ変わってこっちに来てほしいと。別の存在となって生き続けることに、希望があるのだと感じ始めた。思い出とは距離を、置き始めた。笙野さんの飼い猫遍歴(『猫道 』参照)を振り返り、昨年5月に最後の猫が亡くなったこと。
ギドウ・ロスの中、写真整理と猫シェルター支援しているうち、飼主亡くした老猫を引き取ったこと。
「ずっと雄だと思われていた」のに、実は雌であった。だがそれよりも別の件で仰天した。モイラ!そのままの小柄さと目鼻立ちで(ただ四肢だけは長い)。「前世」好きだった出窓にすぐ上がり、「大人しいです」と言われていたはずが、盛大に凄む。モイラの死んだ年の生まれである。雄と間違えられていた可憐な雌、こんな再会があるのだろうか。心の中でふと神仏を思った。ただ、「前世」そっくりの凄味は1日で消え、翌日から膝に来る。モイラ似。・゜・(ノД`)・゜・。と思わせといて、老猫さん、デレ系ですか。そうですか。
岡田千夏さんの見返り猫画もかわいい。
いやー、新年早々エッセイが読めるとはありがたい!
神社のおみくじで大吉を引いただけあって、今年はついてる気がします。

『日本のフェミニズム since1886 性の闘い編』に笙野さんのインタビュー

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北原みのり編『日本のフェミニズム since1886 性の闘い編』に、笙野頼子さんのインタビューが収録されています。
河出書房新社から12月20日発行。

表紙と扉の写真は石内都。

本書では、1886年から女性の性平等を求めた運動をまとめています。
第1章で現代までのフェミニズムの流れを三浦まりが解説。
第2章は日本の公娼制度を廃止を求めた廃娼運動を小野沢あかねが解説。
第3章は敗戦直後から売春防止法成立の流れを細金和子がまとめています。
(知らなかったよ、買春者処罰する法案が通らなかったなんて…)
第4章で戦後から現代までのリプロ(性と生殖関連の健康と権利)運動を谷口真由美が解説。
第5章では、レズビアン運動史を70年代若草の会から現代まで沢部ひとみがまとめています。
(全く知らなかったので、勇敢な活動に目から鱗、胸熱)
第6章は性的自己決定権をめぐる80年代の戦いを北原みのり解説、
第7章は「AVの中の性暴力を告発する」は、バクシーシ山下の本の絶版を求める運動からAV出演被害を考える運動PAPSへの発展を宮本節子がまとめています。
売春・ポルノ・出産にしろ、女性のセックスが経済的に搾取、暴力に晒されていることがよくわかる。

コラムでは、「「慰安婦」問題と韓国のフェミニズム」古橋綾、大橋由香子は優生保護法の問題をまとめ、女子中高生をサポートする仁藤夢乃は現代のJKビジネスや児童買春を批判。弁護士の太田啓子は刑法の性犯罪規定改正を解説。
エッセイに柚木麻子と松田青子。ブックガイドや略年譜もついて便利。(敬称略)

笙野頼子さんのインタビュー「「フェミニズム」から遠く離れて」の聞き手は小説ファンでもある北原みのりさん。
本書の内容を聞かれて、ーー性の戦いをしてきた女性運動についての本です。
明治以降、例えば、公娼制度に抗い、一夫一婦を理想として戦った女性の運動や、その歴史的な背景を、次世代につなげていきたいというのが出発点です。というのも、廃娼や売春防止法に向けて戦ってきた女性運動に対して、90年代以降のフェミニズムが近代批判をするあまり正当な評価をしてこなかったことや、買春する権利を絶対手放さない日本社会への批判的な言説が弱まってしまっていることに、危機感を持つからです。
なぜ笙野さんが呼ばれているのか不思議でしたが、納得。
笙野小説ではずっと女主人公への社会的抑圧を批…

北原みのり編『日本のフェミニズム』に笙野さんインタビュー

12/20発行の北原みのり編『日本のフェミニズム 性の闘い編~1886~』河出書房新社の目次によると、
笙野頼子さんのインタビュー記事「「フェミニズム」から遠く離れて」が掲載されています。
日本のフェミニズム :北原 みのり|河出書房新社
【目次】
はじめに 北原みのり
1.日本のフェミニズム――女性たちの運動を振り返る/三浦まり
2.廃娼運動――はじめての「性の戦い」/小野沢あかね
3.売春防止法――性の搾取から女性を守りたい/細金和子
4.リプロ運動――女性の身体にまつわる権利を考える/谷口真由美
5.レズビアン運動史――女と生きる女/沢部ひとみ
6. 性の自己決定をめぐる80年代の戦い/北原みのり
7.AVの中の性暴力を告発する/宮本節子

【フェミニスト図鑑】
矢島楫子/佐々城豊寿/林歌子/森光子/ガントレット恒子/久布白落実/早川かい/市川房枝/兼松佐知子/森崎和江/佐々木靜子/若草の会/リブ新宿センター/ウルフの会/松井やより/高里鈴代/柴原浦子/加藤シヅエ/志賀暁子/高橋喜久江

【コラム】
避妊や中絶をめぐるタイムトンネル 大橋由香子
「慰安婦」問題と韓国のフェミニズム 古橋綾
「買われた」少女たちを支援する 仁藤夢乃
刑法性犯罪規定問題点と今後の改正について 太田啓子

【インタビュー】
「フェミニズム」から遠く離れて 笙野頼子

【エッセイ】
シスターフッドが信じられない人へ 柚木麻子
彼女たちに守られてきた 松田青子

【ブックガイド】女性運動・フェミニズムをより知るためのブックガイド
略年譜本書は、廃娼運動・売春防止法・リプロ・レズビアン運動などをフェミ的に解説したガイドブックで、
大橋由香子・古橋綾 ・仁藤夢乃・太田啓子さんらのコラムや柚木麻子・松田青子さんらのエッセイも収録されています。

群像2018年1月号に笙野頼子エッセイ

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12/7発売の「群像」2018年1月号に笙野頼子さんのエッセイ「九月の白い薔薇──ヘイトカウンター」が掲載されています。
公式のもくじ:http://gunzo.kodansha.co.jp/50516/50521.html
早速、馬場秀和さんの感想に内容がまとめられています。
『九月の白い薔薇――ヘイトカウンター』笙野頼子:馬場秀和ブログ

エッセイは9/1に関東大震災朝鮮人虐殺慰霊祭に参加された話。
東京都知事が恒例の朝鮮人犠牲者への追悼文を拒絶し墨田区長まで追悼文を断った影響か、慰霊祭に「新種の嫌がらせ」が行われると知り、墨田区横綱町公園の慰霊祭にヘイトカウンター+取材に行った様子が描かれています。
しかも結局なかったのかと思い込んでいた法事、言われて言ってみると、すぐ裏でまだやっていた。女性団体というが、黒服の男性が取り囲んでいて虐殺を相対化する立て看がある。見えない位置でまだしもよかったのか? そちらの法事は産経以外取材お断りだって。後からその動画をみると花もあまりなく、人数は圧倒的に少なくって、般若心経を読む間にお参りも終わったかも? きつい声の挨拶、恥な「資料」の読み上げ。そうこれこそは法事の本質を失った、人を騙すための冷たい捕獲装置。なるほど、寒々しい法事だとよくわかります。
リテラには立て看の写真が載っていました。
関東大震災朝鮮人虐殺を否定する在特会系ヘイト団体の集会に政治家も参加!「虐殺は正当防衛」とトンデモ主張|LITERA/リテラ
朝鮮人虐殺慰霊祭の経緯はこちらお記事がよくまとまっています。
<関東大震災朝鮮人虐殺94周年>小池都知事の追悼メッセージ拒否をめぐって(上) – アジアプレス・ネットワーク
ヘイトカウンターで白い薔薇を持っていこうというツイートはこれかな。
Leon(書かずに死ねるか)さんのツイート

五月に猫をなくして立てなくなった。それでも八月の始めに本を出した。本の表紙にした亡き猫の顔は、戦争を止めるよ、とロックな眼差しで訴えている。ヘイトと経済収奪と戦争は三位一体、と主張するこの新作には、「さあ、文学で戦争を止めよう」という「あんまりな」題名をつけてしまっていた。すると、……ひょうすべのご指導が入るわけです。
エッセイでは今年一年の活動がまとめられています。
五月にギドウを亡くし、3月群像に発表した新作小説が8月に発行さ…

赤旗10/25(水)「市民と野党の共闘 さらに 総選挙結果うけて」に笙野さん寄稿

しんぶん赤旗2017年10月25日(水)「市民と野党の共闘 さらにー総選挙結果うけて」の三者コメント記事に笙野頼子さんが寄稿されています。広渡清吾さんと孫崎享さんも。
公式サイトで全文アップされていますよ。
市民と野党の共闘 さらに/総選挙結果うけて
追記)総選挙の結果をどうみるか、識者の方々16名の意見をまとめたページができていました。
総選挙結果どうみる - 「しんぶん赤旗」
総選挙結果うけて 市民と野党の共闘さらに/善意は権力を脅かす/作家 笙野頼子さん
善意は権力を脅かす
作家 笙野頼子(しょうのよりこ)さん

共産党の議席は減り自民は勝った。だけど安倍首相は笑ってはいない。当選者の名前に花を付けていても、妙におとなしい。

選挙直前の演説で触れるほどに、権力は野党共闘をこそ恐れている。怖いのは立憲民主党の数ではなく、共産党の献身。普通あり得ないその戦略である。他党のため覚悟して身を削って、それで議席を減らしても相手を祝福し、感謝している。金で買う五輪に感動するより、降りた候補と支えた運動員のために泣けと言いたい。

「けなげ」「かわいそう」というツイートも目立つ、ひたすらの善意は権力を脅かす。

今の共産党は全ての野党にとり、どの組織よりも怖く頼もしい支持母体だ。数字を見て惨敗とだけ報道して、経過と真実をひた隠す大メディアよ、ひたむきさを冷笑し共感を踏みにじる、そんな国でいいのか? 「積極的棄権」の中、このまま戦争になり地獄になるのか? でも私ももうしばらく抵抗しよう。共産党にのぞみをつないでいこう。
野党第一党が希望の党にならずに済んだのは、共産党が野党共闘でがんばったからですよね。

赤旗10/20(金)「総選挙2017 今言いたい」に笙野さん寄稿

しんぶん赤旗2017年10月20日(金) 3面のコラム「総選挙2017 今言いたい」に笙野頼子さんが寄稿されています。
もうツイッターにアップされています。
◇『生活から世界情勢まで、ここ(共産党)の言うことは一見遠目なので誤解される。しかし実は中道と穏健をめざした正解である。「自民と希望ではどっちも失望だ。保守なので危険しかない」と悩む方々、頭が固すぎる。投票に行きたいなら、良い中道があるよ。』作家笙野氏 赤旗より #比例は共産党pic.twitter.com/y1IyoDUVQQ— unane(共謀罪は廃止!) (@unane1) 2017年10月20日
ブログに載せてる方もおられます。
総選挙 2017 今言いたい が輝いている 赤旗から: 暖かさと希望を届けたい
#akahata 総選挙2017 今言いたい これこそが最良の選択/作家:笙野頼子さん・・・今日の赤旗記事 - (新版)お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々
赤旗の記事は即日ネットにアップされますね。そのフットワーク、私も見習いたい。

週刊金曜日10/20号に「猫キッチン荒神」著者インタビュー

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週刊金曜日2017年10月20日(1157)号の特集「抵抗する文学」に笙野頼子さんのインタビューが掲載されています。
特集:民主主義かファシズムか|週刊金曜日公式サイト
『さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神』笙野頼子インタビュー
「小池百合子という人は、怒れる女性や反原発を『捕獲』して人々を騙す。人間の皮を脱いだら人喰い鬼の正体を現すだけです」
(聞き手・伊藤氏貴)、
『R帝国』中村文則インタビュー
「選挙の結果次第では、たぶん日本は見たこともない景色を見ることになると、僕は思います」
(聞き手・伊藤氏貴)、
『闘う文豪とナチス・ドイツ トーマス・マンの亡命日』池内紀インタビュー
「トーマス・マンは決して情報を鵜呑みにしなかった。情報が安直に手に入る今、その集め方には『自分の流儀』が必要です」
(聞き手・倉本さおり)、と豪華ラインナップ。
笙野さんはトップバッターでp26〜28に掲載されています。
で、今から私が言いたいのは外国と戦争して、勝つか負けるか、もちろんそれも大変おそろしい事ですが、国内で弱い者を喰うのが戦争だと言うことです。その上戦争自体もそこに至る道も大変見えにくい。一言でいうと偽物が本物になり変わる時代なので。
ドゥルーズ/ガタリが使っている「捕捉装置」という概念があります。これを使って少しお話します。『千のプラトー』のドゥルーズはこの捕獲装置を貨幣に関してしか使わないんですけど、私は「だいにっほん三部作」(『だいにっほん、おんたこめいわく史』『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』『だいにっほん、ろりりべしんでけ録』)で、ずっとテーマを拡大し追求してきました。「捕獲」とはどういうことか、まず、一つの本質的な存在があります。反原発であってもフェミニズムであっても、小さい集団などがあって、それがまず一見小さくともガチな切実なことを語る。そうすると必ず、偽物が出てきて似たようなことを叫ぶ。その時には、そっくりながらも曖昧で参加しやすい大きな仕掛けを作るんです。その中へだまして参加させた人を全部取りこんで、「こっちこそ本物だ」という。元の小さい団体の方は潰れてしまいますね。すると偽物は反原発でもなんでも、そこで止めちゃうんですね。
最近で言えば、小池百合子という人は、それを実にうまくやった人です。前の選挙の時は、フェミというより「怒れる女性」を捕獲した…