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4月, 2018の投稿を表示しています

change.org女性専用車両への悪質な乗り込み等の差別被害防止を求める署名に賛同コメント

オンライン署名活動サイトchange.orgのキャンペーン「 【4月24日】東京メトロは女性専用車両への男性による悪質な乗り込みなどの差別被害を防止し,性差別・民族差別を禁止するルールを作ってください! 」に、なんと笙野頼子さんが賛同コメントを寄せています。 笙野 頼子 さんからのコメント · Change.org 同趣旨の署名をすでにしてコメントもしていますが、ここにも書きます。踏み切りやブレーキの欠陥も怖いが、システムの欠陥も大変恐ろしい。そしてそこに付け込むのが卑怯な愉快犯ときてはいつ大惨事が起きても不思議はない。鉄道は女性の乗客を安全に運ぶという契約をはたしてない。女性たちばかりかその勤務先に訴えられても仕方がない。過酷な環境の中、多くは男性より低い賃金、それでも女性は通勤し働こうと努力している。どうか決断を(ヘイトは暴力になり、最後には大惨禍をもたらすものだ)。 先月の change.org「女性専用車両反対グループは鉄道会社のルールを守れ」に賛同コメント に続いて、女性専用車両への嫌がらせ禁止を求める署名に賛同されています。 この署名は4月24日に東京メトロを提出されるそうなので、署名される方はお急ぎください。 【4月24日、東京メトロへ太田啓子弁護士とともに、直接申し入れを行うことが確定しています。いただいた署名は直接提出し、皆様からの声を届けます!】 私も大阪で、女性専用車両に男性が乗っているのを目撃したことがあります(駅のホームから)。 その上、先日「 相鉄線終電の女性専用車両に男が乗り込み、注意した女性を突き飛ばす 」という話もあるようです。鉄道会社の規制が必要なのでは。

図書新聞4/21「〈世界内戦〉下の文芸時評」第38回に北原みのり編『日本のフェミニズム』

2018年4月21日号の図書新聞第3348号 の岡和田晃さんの「〈世界内戦〉下の文芸時評」第38回「ボヴァリー夫人は私だ」と言うために」で、北原みのり編『 日本のフェミニズム since1886 性の闘い編 』の笙野頼子インタビューが取り上げられています。 北原みのり編『日本のフェミニズム since1886 性の闘い編』(河出書房新社)は、明治時代からの廃娼運動が現代の「AV出演強要」問題にまでダイレクトに結びつき、歴史を知ることがそのまま抵抗のための礎になるところが優れている。なかでも、笙野頼子へのインタビュー『「フェミニズム」から遠くはなれて」では、「女が選挙に行くというのは、恥ずかしいこと」とされた経験を一つの例とし、日本においての冷笑とは、特別な階級のものがしてきたのではない、泣いている被害者を黙って見ている「客観」性こそが、「性」を捕獲する「暴力」なのだと指摘している。運動としてのウーマン・リブを、研究分野としての「フェミニズム」へ囲い込んでしまえば、それはもう差別という指摘は鋭い。それどころか、本連載の第三四回で問題視した柴田英里の論文についても、「女が女性差別をやっているからこれはフェミニズムと言ってくる」もの、「女性の筆で弱者は黙れ、「被害者になるな」とやっています」と本質を見抜いている。 冷笑された経験とは『 日本のフェミニズム 』インタビューp108の下段のところですね。 私、2000年ぐらいに選挙に行こうとしたところ、道端でおしゃべりしていた年配の女性達が「ほうら、得意になって選挙に行く」と笑った。冷笑したんです。日本において冷笑というのは、特別な階級の人がするものじゃない。誰もが女を冷笑します。それが 客観 ( ・・ ) なんです。 被害者を黙って見ている「客観」性のは、下で引用した「痴漢を黙って見ている人も、「黙って見ている罪」か作って」あたりでしょうか。 ・ 『日本のフェミニズム since1886 性の闘い編』に笙野さんのインタビュー 冷笑が「客観」になり、非難と認識されない社会の歪み。これがこと女性となるとスルーされています。 文芸時評の牟田和恵教授「科研費叩き」でバッシングされている件、よく知らなかったのですが、 研究課題「ジェンダー平等社会の実現に資する研究と運動の架橋とネットワーキング」のまとめとして、『架橋す

笙野頼子短篇小説「ウラミズモ、今ここに」がWeb河出に

4/16より笙野頼子さんの書き下ろし短篇小説「ウラミズモ、今ここに」がWeb河出に掲載されました。 [書き下ろし短篇小説]ウラミズモ、今ここに|Web河出 内容は次の新作の紹介、近況報告、TPPについて。さらにデモ用替え歌まで入ってます。 新作情報を抜き出すと ・「文藝」発表予定の新作は『ひょうすべの国』の続篇 ・タイトルは「ウラミズモ奴隷選挙」 ・舞台は女人国のウラミズモ ・主人公はにっほんからの移民の出世頭で定年間近の公務員 市川房代 ・出来る範囲で最後までTPPに反対 話はウラミズモに移るのかー楽しみです。 近況報告では、内閣府TPP一般説明会に参加されたとか。 昨年末は内閣府のTPP一般説明会にも行ってきました。専門外だけどマイクを持ち一番恐ろしいあのISDS条項批判をした。(略)その時の私の質問の引用はサンケイ新聞にあくまでも一般市民の「突き上げ」として、載っておりました。 その記事はこれでしょうか。 【経済インサイド】紛争解決手続きが通商交渉の火種に?! 日欧は分離も…TPPでもくすぶる不満(1/4ページ) - 産経ニュース 12月11日、TPP等政府対策本部が東京都内で開いた米国抜きの11カ国が大筋合意した新たな協定(TPP11)の説明会。質疑応答に立った参加者が、「訴訟を通じて国家を企業の支配下に置く恐ろしい制度だ!」と声を上げた。 「麻生の醜い発言」とは、モリカケばかりでTPP報道してないという奴ですね。 東京新聞:麻生氏「新聞読まないが、TPP扱い小さい」:経済(TOKYO Web) そしてトランプ大統領は日米FTA推しで「地獄は無限に」なりそうな流れ。 日米首脳会談 共同記者会見(3完) 安倍首相「TPPが両国にとって最善」 トランプ大統領「2国間の貿易協定望ましい」:イザ!

講談社文芸文庫『群像短篇名作選 1970~1999』に笙野頼子「使い魔の日記」収録

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文芸誌「群像」創刊70周年記念号 2016年10月号の「群像短編名作選」 が大好評につき講談社文芸文庫化、名作短編54作品が三分冊となって復活。 第2弾『 群像短篇名作選 1970~1999 』には笙野頼子「使い魔の日記」が収録され、4月12日より発売されています。 『群像短篇名作選 1970~1999』講談社文芸文庫|講談社BOOK倶楽部 448p、2300円税別、収録作は以下の通り。 三浦哲郎「拳銃」 吉村 昭「メロンと鳩」 富岡多惠子「立切れ」 林 京子「空罐」 藤枝静男「悲しいだけ」 小島信夫「返信」 大江健三郎「無垢の歌、経験の歌」 後藤明生「ピラミッドトーク」 大庭みな子「鮭苺の入江」 丸谷才一「樹影譚」 津島佑子「ジャッカ・ドフニ――夏の家」 色川武大「路上」 山田詠美「唇から蝶」 多和田葉子「ゴットハルト鉄道」 笙野頼子「使い魔の日記」 小川国夫「星月夜」 稲葉真弓「七千日」 保坂和志「生きる歓び」 執筆者は藤枝静男や後藤明生、山田詠美、多和田葉子、稲葉真弓などなど有名な方々しかないのです。 18作品収録しているので、1.5cmの厚みが。何とゴージャス。 裏表紙。帯で群像短篇名作選第一弾と第三弾の収録作品名が確認できます。 ちなみに底本は電子版で配信されていますよ。 「群像」2016年10月号「群像短編名作選」に笙野頼子「使い魔の日記」再録 ・ Amazon Kindle版 ・ apple iBook版 ・ 楽天Kobo版

疋田雅昭の笙野頼子研究三部作

疋田雅昭さんの論「闘争あるいは溶解する境界 -笙野頼子「なにもしてない」をめぐって」が『明星大学人文学部紀要』54号に掲載されています。 明星大学学術機関リポジトリ で公開されてて、ありがたい限り。 「なにもしてない」は、「移動」と「断片化」が重要ではないかとのこと。 本論が注目したいのは、「断片化」されているはずのものたちが持っている不思議な結びつきの方である。「移動」と饒舌な「妄想」というテクスト内の運動=力学が、一見「断片」に見えるものや二項対立的に見える諸要素を結びつけてゆく様相である。(p86) 書き手の気まぐれ風に場面が断片的に描かれるスタイル、そこに注目した論は初めて見たかも。 そのスタイルは笙野小説の魅力の一つですからね。ぜひ解明していただきたい。 だが、一方で、母、祖母、(親戚の)娘と、語り手の想像力は、自身を含め、なぜ 女性で連結されているのか。それら家族的な想像力が、なぜか天皇からの想像力と「接続」されていること。こうした問題に語り手は無自覚なのである。(p98) 祖母・母・娘と家族のつながり、この時点で登場していたのですね。 「ナニモシテイナイ」とされる自分、現実とテレビニュースの位相、母親の似てない父親の似顔絵、富士山のイメージギャップ…、そこでつながってたのか。 恥ずかしながら「なにもしてない」の全体の構造を把握できていなかったので、論文は参考になります。 明星大学のは「 笙野頼子研究三部作の最後 」だそうで残り2部、 「移動する時空 あるいは 残された断片―笙野頼子「タイムスリップ・コンビナート」論」は「武蔵野大学日本文学研究所紀要」第6号、 「「倒錯」と「顚倒」の連鎖―笙野頼子「二百回忌」をめぐって」は「立教大学日本文学」第119号に掲載されているそうです。 立教大学日本文学会 Web に紀要の目次はあるけれど、まだリポジトリにないようで、早くアップされないかな。

毎日新聞4/7松田青子「文学逍遥」に「タイムスリップ・コンビナート」

毎日新聞2018年4月7日(土)の新連載「文学逍遥」に笙野頼子「タイムスリップ・コンビナート」が取り上げられています。 作家・翻訳家 松田青子と脚本家 大野裕之が文学作品をエッセーで紹介する新連載で、第1回は松田青子さんが通学時に読んだ「タイムスリップ・コンビナート」を電車とJR海芝駅メインで解説されています。 松田青子さんのインスタグラムに記事がアップされてます。 4月から毎日新聞にて隔月連載「文学逍遥」がはじまりました。第1土曜日掲載です。”場所”が出てくる作品について書く、ということで、4月7日掲載の第1回目は、笙野頼子『タイムスリップ・コンビナート』でした。エッセイにも書いたけど、高校時代、はじめてこの作品を読んだとき、海芝浦駅ってなんてかっこいいんだと憧れました。今なら電車で1時間くらいで行けるのに、まだ行ったことない。 aoko matsuda さん(@matsudaoko)がシェアした投稿 - 2018年 4月月18日午後8時34分PDT twitterで記事アップしてる方も発見> @Shoichi Miyakeさん 海芝駅に行く途中による「沖縄会館」を紹介されてるブログもあります。 「タイムスリップ・コンビナート」の舞台 - 異類感想記 あと「タイムスリップ・コンビナート」の批評はこれが一番ですね。 pdf 鶴見線海芝浦駅縁起 : 笙野頼子「タイムスリップ・コンビナート」と「五五年体制」(III.原発文学を読む,企画:「世界は変えられるという予感」)