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更新停止のお知らせ

誠に勝手ながら「笙野頼子資料室」は、2022年3月末にて閉鎖することにしました。 ファンブログから数えると2008年から10年近く続けてきました。 長く続けて来れたのはひとえに、寛大にも文章の掲載をお許し下さり、近況報告を寄せて頂いた笙野さんのご協力の賜物です。そしてこれまでご覧下さった皆様のおかげです。心から感謝申し上げます。 これからは読む専門で楽しみたいと思います。 皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

5/8『笙野頼子発禁小説集』刊行予定、エッセイ「御予約の読者様へ装丁についてのご相談、と近況報告」資料室に掲載

笙野頼子さんのエッセイ「御予約の読者様へ装丁についてのご相談、と近況報告」を資料室に掲載させていただきました。 御予約の読者様へ装丁についてのご相談、と近況報告 | 笙野頼子資料室 https://restless.adrgm.com/text/kinkyo202203.html 飼猫ピジョンさんの近況と新刊カバーの見本の話など。「予約読者に装丁見本を公開して選んでもらう」とのこと。そして猫さん画像も6つほど。 (3/26 追記) 猫か、新聞か?装丁ご相談経過報告 | 笙野頼子資料室 https://restless.adrgm.com/text/kinkyo202203.html#PS どちらのデザインにするか決まったご様子。追加してアップしました。 新刊は版元ドットコムやAmazonに発売日出てますね。 ・ 笙野頼子発禁小説集 | 版元ドットコム ・ 笙野頼子発禁小説集 | Amazon予約ページ ・ 『笙野頼子発禁小説集』のご予約|鳥影社の予約ページ 発売予定日:2022年5月8日、342p、2000円+税。 初出一覧 前書き 発禁作家になった理由? 女性文学は発禁文学なのか? 九月の白い薔薇 ―ヘイトカウンター 返信を、待っていた 引きこもりてコロナ書く #StayHomeButNotSilent 難病貧乏裁判糾弾/プラチナを売る 質屋七回ワクチン二回 古酒老猫古時計老婆 ハイパーカレンダー1984 群像の短編3つと「季刊文科」の超短編などを収録かな?

新刊「笙野頼子○○小説集」予約

笙野さんからコメント頂きました。 新刊で「笙野頼子○○小説集」を緊急出版、予約したい方は下のツイートを拡散してほしいとのこと。 【新刊を予約する方はRT】 「読者の皆様 笙野頼子です 寒中お見舞い申し上げます このたび、新刊「笙野頼子○○小説集」を緊急出版いたします 二月初めに入稿予定のこの新刊には、各紙絶賛の短編中編を収録しております なお○○の中の文字と版元は予約開始直前までは伏せておきます — モモチ (@momochi8) January 19, 2022 予定価格2200円(税込) 予約してでも欲しいという方だけリツイートしてください どうぞよろしくお願いいたします(猫は元気です) 短編・中編って群像12月号のあれですよね。 2月に入稿ということは、早くて3月頃に発売されるかも?楽しみです。 新刊のお知らせの方もコメント頂きました。 【笙野さんの新刊のお知らせ (1) 】2022年2月8日 「お邪魔いたします 笙野頼子です 先日はモモチさんの新刊予約ツイートに多くのリツイート、ハートをいただき その他にも拡散用ツイートなどをありがとうございました 版元はまだ内緒で、書名も出版月も直前まで言いませんが、 予約と装丁について少しお知らせします 予約はアマゾンでも可能ですが 版元のホームページからの方が確実かも 「装丁につきましては、社内にベテラン(中略)デザイナーがおりますので、 そちらと相談して進めてまいります」とのこと なお「ご注文の件につきましては、100冊程度でしたら即日発送、2〜3日以内でのお届けが可能です。(中略)予約注文も承ります」と 質問「本は書店で予約できる?」にお答え頂きました。 「笙野頼子です たびたび失礼いたします 書店での予約についてと直接注文の詳細です 直接だとアマゾンより早いかもしれないけど手数料百十円がかかる場合があるようです どうぞよろしくお願いいたします以下は版元(名前はまだまだ伏せる)担当者より — モモチ (@momochi8) February 9, 2022 「書店さんでの予約について 書誌情報(書名、定価、ISBN等)を登録した後でしたら全国の書店、アマゾンなどで予約可能です。 2.弊社サイト、電話・FAXによる直接注文について 送料無料で承ります。お支払いは...

「群像」12月号に笙野頼子「質屋七回ワクチン二回」掲載

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「群像」2021年12月号に、笙野頼子さんの新作小説「質屋七回ワクチン二回」が掲載されました。 創刊75周年記念号第3弾「創作饗宴」にある42pの短編(or中編?)。 コロナ禍から今年の10月までのワクチン二回済ませるサバイバルなお話です。 ・ 群像公式サイト ・ Amazon: 群像 2021年12月号 ・ 楽天ブックス: 群像 2021年12月号 馬場秀和ブログにさっそく感想がまとめられています。 『質屋七回ワクチン二回』(笙野頼子)(「群像」2021年12月号掲載) 確かに過去作と比べ、どうにも暗さがありますね。 お金がない。毎月が危機。 「静流」連載終了から文芸誌に掲載されず、収入がない。 前借りや質屋で換金してしのぐ。コロナ禍のギリギリ生活は、三十年前の「増殖商店街」的貧乏と違って...。 金がなかったらまず時間が止まってしまう。支払うまで何も出来ない。誰にも連絡できないし気軽に現状の説明も出来ない。どこにも出ていけない。誰かに説明すると相手も気の毒に黙るしかない。対処しようがないもの。電車なんか乗ったらたちまちスイカの補充が要るし、御中元してないのに電話できないし。p223 (ここでちょっと笑ってしまいました。お中元…いる?) だいたい自分だっていつ死ぬか判らない。なのに肉体まで吝嗇になっている。だってまだ備蓄のあるクナイプが高いと思いはじめたらうざくなって半分に薄めると、それで 皮膚がほっとする。貧乏とは何だろう。 もう死ぬかもしれないのにケチのまま死ぬ事だ。 残っているおいしいものを食べようとしていきなり吐き気がして来る事。 自分の健全な欲望というか生きている肉体を罰したくなっている。 が、........。 しかしこの危機の以前私はどうすれば良かったのか、何か対策の方法があったであろうか。結局は時間も世の中も止まったまま、自分だけがダメな人として輪の外にいる。 疎外感。質屋を往復する生活に「居場所もなかった」的にぐるぐるして出口がない。その中でも家のお宝から感じる伯母さんの愛。新型コロナワクチン二回接種への不安と副反応による体調悪化。さらに飼い猫ピジョンさんが血尿?最後までハラハラさせられます。 章のタイトルも面白い。 1 華麗なる滑り降り 2 絢爛たる催促状 3 流麗かも? 歩行 4 悠久の自己責任 ...

「読書猫」ピジョン様画像と著者コメント(#09〜#20)

ステュディオパラボリカのTwitterアカウントに、笙野頼子さんの飼猫ピジョン様の写真がアップされています。笙野さんの解説つきです。 ・ 「読書猫」にピジョン様画像と著者コメント(#1〜#8) 第1回〜第8回分は上の記事にまとめました。長くなってきたので、9回目以降は下にまとめていきます。 読書猫第9弾きました。連休疲れも、絡まり寝のピジョン様を見ると癒されますね。 [読書猫9 by 笙野頼子] ピジョンさんいつもの⾁球の⾒せびらかしなんだかこんな格好ばかりしていますけれども 次は⼭尾悠⼦を読むんだってさ「共通点があるのよ」 #猫沼 #読書 #ペットロス #山尾悠子 pic.twitter.com/TFfaUS0kaC — パラボリカ・ビス+夜想 (@yaso_peyotl) May 5, 2021 読書猫第10弾ですよ。 本を読む前に手を洗うピジョン様、カワイイ。 記念すべき10回目は予告通り、山尾悠子『夢の棲む街』ハヤカワ文庫、しかも再読ですと? [読書猫10 by 笙野頼子] 「まず読書の前に手を洗うわ」え、……その本何処にあった?「しょさいいりぐちさんだんぼっくすにだんめみぎさんさつめ」じゃあ越したときのままだ。「そのとなりはじごくへんらしょうもんちじんのあい」ああ地震の時に崩れなかった箱↓ #猫沼 #読書 #山尾悠子 #夢の棲む街 pic.twitter.com/WtLGYH35UK — パラボリカ・ビス+夜想 (@yaso_peyotl) May 14, 2021 その本の隣に「地獄変」「羅生門」「痴人の愛」が並んでた情報も気になります。 読書猫第11弾は前回の後編です。 山尾悠子『夢の棲む街』を引用するピジョン様。 そして森茉莉まで引用しちゃうよ。もう引用猫になってませんか? [読書猫11 by 笙野頼子] 「ええ、引用するわP65--あんなものいくら書いたって、本当の夢の記憶を残してはおけないでしょ?それにこのごろは昔のみたいに単純じゃなくて、すごく複雑な夢ばかり見る。……書くのがむずかしくて、面倒で」おお、三点リーダーとはてな↓ #猫沼 #山尾悠子 #夢の棲む街 pic.twitter.com/MhtIGM7DFp — パラボリカ・ビス+夜想 (@yaso_peyot...

「読書猫」にピジョン様画像と著者コメント(#1〜#8)

ステュディオパラボリカのTwitterアカウントに、笙野頼子さんの飼猫ピジョン様の写真がアップされています。笙野さんの解説つきです。 ・ 「読書猫」にピジョン様画像と著者コメント(#01〜#08) ・ 「読書猫」にピジョン様画像と著者コメント(#09〜#20) 第1回〜第8回分を下にまとめました。長くなってきたので、9回目以降は上の別記事にまとめています。 「読書猫」第1回! [読書猫1] これはピジョン 前猫と違ってワープロには乗りません でも本は読む付箋もつけないで読む #猫沼 #笙野頼子 #ステュディオパラボリカ #読書猫 pic.twitter.com/ZpzIprJXmh — パラボリカ・ビス+夜想 (@yaso_peyotl) March 24, 2021 茶トラ軍団は本を齧るから、書籍は扉付き本棚にしまうとどこかに書かれていた記憶があります。 ピジョン様は齧らず読まれるでしょうか。読まれたご本は『 猫道 』かな。 読書猫1 、ということは2があるのかも。続編希望! 続編2がきました! [読書猫2] ⽼猫のピジョンです ⼤変⾜が⻑くてよくこんなふうにもつれています #猫沼 #笙野頼子 #ステュディオパラボリカ #読書猫 pic.twitter.com/wjs9KfdTuh — パラボリカ・ビス+夜想 (@yaso_peyotl) March 26, 2021 まるでタコの足みたいに縺れちゃってます。ピジョン様はシャム猫のように足が長くてスタイルが良いですね。 パート3も登場。 [読書猫3by 笙野頼子] あしながピジョンでもその割に尻尾は短い・ しっぽちっぽ・これはお菓⼦のひよこ⾵? 場所はベランダいつも草ばかリ⾷べてご飯を ⾷べてくれない(泣) #猫沼 #笙野頼子 #ステュディオパラボリカ #読書猫 pic.twitter.com/EJY0cRr74A — パラボリカ・ビス+夜想 (@yaso_peyotl) March 30, 2021 『 猫沼 』でピジョン様は毎日のように猫草を求められると書かれていましたが、ご飯より草食という猫さんはあまり聞いた事がないですね。珍しくないですか? あと、茶虎猫をクリームパンに例えるのはよく聞きますが、お菓子のひよこは初めてですね...

誕生日おめでとうございます

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3月16日は笙野頼子さんの誕生日です。おめでとうございます! 心よりお祝い申し上げます。末長くお元気であられますように。 つ癒し系もふもふ画像 Bodega Catsさん (@Bodegacats_) / Twitter pandaniaさん (@pandania0) / Twitter PUI PUI モルカー

東京新聞2/27平田俊子「3冊の本棚」に『猫沼』&「写真ばかりの近況報告」資料室に掲載

東京新聞2021年2月27日(土)読書面平田俊子さんの「3冊の本棚」にて、笙野頼子『猫沼』、稲葉真弓『ミーのいない朝』、寺田寅彦『激石先生』を紹介されています。 猫は笙野頼子さんの小説においても実生活においても特別な存在だ。保護した猫たちのことを笙野さんは繰り返し書いてきた。 四匹の猫と安全に暮らせるよう、千葉の印旛沼の近くに家を買った笙野さん。二十年ほどの歳月が過ぎて、ドーラやギドウなど小説でおなじみの猫たちは皆この世を去った。猫との暮らしはもうおしまいかと思いきや、飼い主を亡くした老猫を保護猫シェルターから引き取った。 書き下ろしの新作(1)『猫沼』(ステュディオ・パラボリカ・二二〇〇円)には、 二〇一七年の秋にやってきたピジョンとの生活が描かれている。絶叫するピジョン。病気を抱えたピジョン。モイラの生まれ変わりかもしれないビジョン。いつもの笙野ワールドのようでいて何かが違う。猫との距離が以前と異なり、軽やかさが加わって、新たな境地を感じさせる。  (2)稲葉真弓さんの『ミーのいない朝』(河出文庫・七一五円)は、一九七七年の夏、稲葉さんが子猫を拾ったところから始まるエッセイだ。六年後家主に引っ越しを迫られるものの、猫と住める家が見つからず、中古のマンションを購入する。一方で疎遠になっていた夫と離婚し、作家への道を本格的に歩き始める。 新しい環境で求め合い、支え合いながら 親密に暮らす猫と飼い主。ミーを描きながら、ひたむきに生きる稲葉さんの姿が浮かび上がる。 猫は早く老いていく。九七年に看取り、ミーの好きだった場所に葬るところでエッセイは終わる。 詩人でもあった稲葉さんらしく、本書には猫の詩がいくつもはさまれている。 あとがきには「いまだに私は新しい猫が飼えない」とあるが、ミーがいなくなった三年後、稲葉さんは筆野さんから「坊ちゃん」という猫を引き取り「ボニー」と名付けた。何となく楽しいお二人のつながりだが、稲葉さんは二〇一四年に逝去された。 ボニーは二十歳を過ぎて 近年亡くなったことが『猫沼』に書かれている。 人の死も猫の死も寂しい。 そうなんです。「猫沼」は今までと何か違う...

書き下ろし長編小説『猫沼』感想まとめ

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笙野頼子『猫沼』がステュディオ・パラボリカより2021年1月25日より刊行されました。 ● 【新刊】笙野頼子『猫沼』| ステュディオ・パラボリカ 公式ショップの通販には サイン本あります。 (サイン本完売だそうです)2/22の猫の日まで送料無料。 公式: https://www.parabolica-bis.com/SHOP/books_103.html 初版限定でカラー猫写真帖16Pの付録つき。 飼猫ピジョンさんはもちろん、ドーラ・ギドウ・モイラ・ルウルウの写真も収録。かわいい。 装幀はミルキィ・イソベ+安倍晴美さん、装画に渡邊加奈子さん。 (Amazonで在庫なしでも、 楽天 や e-hon とか 紀伊國屋 に在庫ありです) 内容は、2017年から2020年1月までの著者の暮らしを綴った、猫を亡くした悲しみを抱えて生きる飼主小説。 伴侶猫ドーラと茶トラ軍団のために千葉で一軒家を買った作者は、ついに最後の飼猫ギドウを看取り、一人暮らしになってしまいます。その孤独と喪失、そして飼主を亡くしたピジョンとの出会い。新たに受け入れた猫との生活は幸福、なのに喪失感に襲われる。猫と共に生きる人生の明暗を描き出します。 その天国と地獄の落差が強烈。 でもラストは、鉛色の印旛沼が明るいオレンジ色の猫沼に変わるんですよ。 ペットがいる方は泣いちゃうんじゃない。私も泣きそう。 ピジョンお嬢様の猛獣ぶりもすごい。想像以上に絶叫系。上品な写真との落差ありすぎだわ。 『 未闘病記 』『 猫キッチン荒神 』『おはよう、水晶――おやすみ、水晶』の続編的な本作。 『 愛別外猫雑記 』の猫達のその後にも触れられていますので、読者なら楽しめること間違いなし。 追記)2/27に笙野さんの近況をアップさせて頂きました。 写真ばかりの近況報告 | 笙野頼子資料室 ピジョンお嬢様のお元気な写真盛り沢山です。 感想リンク集 馬場秀和さんが目次や各章のあらすじ、関連作まで丁寧に解説されています。 ● 『猫沼』(笙野頼子) | 馬場秀和ブログ 本作は「ひさしぶりのかなりストレートな猫小説」、まさに猫が主役ですね。 そうだ、モイラの生まれ変わりの話は、月刊ねこ新聞2018年1月号のエッセイにも書かれてました。 ・ 月刊ねこ新聞1月号笙野頼子のエッセイ | 笙野頼子資料室...

新作長編小説&猫写真『猫沼』1/25刊行予定

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近況報告でミルキィ・イソベさんと猫写真集を出すとありましたが、 笙野頼子さんの書き下ろし長編小説『 猫沼 』が、ステュディオ・パラボリカより2021年1月25日発売予定です。ついに。 2000円(税抜)、208ページ。初版にはカラー猫写真帖16Pの付録つき。 装幀はもちろんミルキィ・イソベさん、装画に渡邊加奈子さん、書影が格好良いです! ステュディオ・パラボリカ: 【新刊】笙野頼子『猫沼』 装幀:ミルキィ・イソベ 装画:渡邊加奈子「母子像」 本体価格:2,000円+税 発行:ステュディオ・パラボリカ 四六判/208ページ/上製 ISBN978-4-902916-43-0 C0093 ★初版限定! カラー猫写真帖「猫沼二十年」付き 16ページ Amazonと楽天で予約始まってます。 追記) parabolica-bis 公式ショップで予約始まりました。 今ならサイン本が選べます。2月22日まで送料無料。 スマートレターで発送されるそうで、追跡番号欲しい方はネコポス(送料385円)にもできるとか。 https://www.parabolica-bis.com/SHOP/books_103.html いつも初めて会う 笙野頼子、今 沼底からひびく 澄んだ魂の声 老いと病い その向こうに突如あらわれる死。 向かい合い、寄り添い、 ゆめに書く うもれても書く 共に暮らしたすべての猫に出会うために。 回転するしっぽ、ちっぽ、ぷっくん、ぷっくん。しっぽ、ちっぽ、ひょんひょんくるりん、くるりん、ぴょん! 猫と一身に生きる 笙野頼子 書き下ろし! 内容紹介、そして可愛いテキスト〜。もう来年が楽しみでしかないんですけど! 【新刊 1/25発売!】 笙野頼子『猫沼』 初版のみ、笙野頼子さんによる写真&エッセイの猫写真帖「猫沼二十年」が付きます! 色校チェック中です〜〜 装画は渡邊加奈子さん https://t.co/OylHqUPyo1 #笙野頼子 #猫沼 #ステュディオパラボリカ pic.twitter.com/SWLTSe2B1q — パラボリカ・ビス+夜想 (@yaso_peyotl) December 23, 2020

講談社文芸文庫『海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集』 11/12に刊行

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笙野頼子『海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集』が講談社文芸文庫より11月12日刊行です。 2000円+税・352ページ。電子版は11/11より配信、1600円+税。 講談社BOOK倶楽部: 『海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集』(笙野頼子)講談社文芸文庫 Amazon: 海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集 (講談社文芸文庫) 楽天ブックス: 海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集 馬場秀和ブログにさっそく解説アップされています。 ● 『海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集』(笙野頼子) 「どうしても「あ、これは後のあれに発展するやつだ」とか感じてしまう。」 わかる。どうしても連想してしまう。試行錯誤されてるとしみじみする収録作は以下の通り。 「海獣」… 「群像」1984年8月号 (底本『夢の死体 笙野頼子初期作品集2』1994年11月) 「柘榴の底」「海燕」1988年8月号 (底本『増殖商店街』1995年10月 講談社) 「呼ぶ植物」「群像」1989年5月号 (底本『夢の死体 笙野頼子初期作品集2』) 「夢の死体」「群像」1990年6月号 (底本『夢の死体 笙野頼子初期作品集2』) 「背中の穴」「群像」1991年10月号(底本『居場所もなかった』1998年11月 講談社文庫) 「記憶カメラ」書下ろし 解説「「超小説」との再会」菅野昭正、年譜と目録は山﨑眞紀子。電子書籍にも収録されていますよ。 「海獣」は京都の一人暮らし、「柘榴の底」「呼ぶ植物」「夢の死体」は東京八王子時代、「背中の穴」は(騒音酷い)小平に引っ越す話。六編全て文体が少し違ってて面白いですな。 「夢の死体」で二見シーパラのイルカが出てるの、忘れていたな。 書き下ろしの短編「記憶カメラ」は、レンズに水の入ったデジカメの写真を再生しているとなぜか混じる東京時代の写真から、収録作を振り返る話です。 記憶を記すと言うよりその記憶がなぜ残っていたか、その理由が大切と思っている。 おそらく私は古い記憶を使って、自分の今から過去に渡る思考や現在を掘り起こしているのだ。それは、過去の復元であると共に、書いている現在が求める「創作」である。だって「思い出した」というのはまさに今の自分の切実な現状の故なのだから。 京都時代の難病ゆえの辛さ、若い女性ゆえの困難...

Female Liberation jpに「共産党の見解」と「flj読者の皆様へ」公開

Female Liberation Japanに笙野頼子さんの「共産党の見解」が10月18日に掲載されています。 共産党の見解 | Female Liberation jp 日本共産党ジェンダー平等委員会に笙野さんが質問し、その返事についてまとめたコメント。 上のサイトに笙野さんが問い合わせフォームから寄せたメッセージを、許可を得て公開されたそうです。 不勉強だから、状況がよくわからないけれども、 「 お礼とお知らせ近況報告 」の追記の最後に「共産党の某委員会事務局に何度かメールしていくつか質問しました」とあったけど、その返事をまとめたものなのかな。 追記(10月末) フェミニズム×トランスライツ勉強会が10月25日に日本共産党に送った問い合わせの内容が公開されています。 【日本共産党への問い合わせ】笙野頼子氏による記事「共産党の見解」を受けて 笙野さんの質問と委員会からの見解の全文の公開を求めています。 追記(11/02) 日本共産党中央委員会からの回答。質問の公開は控えるとの事。 トランスジェンダーをめぐる議論について~個人の尊厳を守りジェンダー平等をめざす立場から - 日本共産党 個人の尊厳とジェンダー平等のための JCP With You ( フェミニズム×トランスライツ勉強会 Twitter より) 追記(11/07) Female Liberation Japanに笙野頼子さんの「flj読者の皆様へ」が11月7日に掲載されています。 flj読者の皆様へ  | Female Liberation jp まとめ元のメール画像と事情説明です。and 一連の経緯を編集部が解説(助かる〜)。 やりとりの中で、なりすましの痴漢=「女湯侵入派」と命名、略して「侵入派」と使っていたそうです。 ちなみに「ブログのスクリーンショット」というのは笙野頼子資料室の近況報告ですね。 外堀捨丸さん「これらスクリーンショット撮っておいた」Twitter これ最初から24時間限定公開と決まっていた近況なんです。前もって言えばよかった。何も考えずに上げて、説明不足で怪しまれる結果になってしまって申し訳ないです。 (メモ) 2018年12月5日、日本共産党、立憲民主党、国民民主党他野党5党1会派で、「性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関...

静岡新聞10/29「大自在」で『会いに行って』紹介

静岡新聞10月29日(木)「大自在」で、笙野頼子『会いに行って 静流藤娘紀行』が紹介されています。 2020年10月29日【大自在】|静岡新聞アットエス 期せずして、藤枝と親しかった画家の作品展が、静岡市駿河区の駿府博物館で開かれている。富士宮市に長く暮らした曽宮一念は、視力を失って筆を折った。青年時代に油絵に熱中した藤枝が、展示作「虹」(1950年)の別作を気に入り交友が始まった。 「会いに行って」の最終盤、娘に車椅子を押された藤枝が登場する。春の優しい海に真っ白な船を見つけ、娘は言う。「曽宮一念さんのあの絵のような」。展示作「白い船」(69年)の前で、心象の海原をゆく藤枝と曽宮、笙野さんを思う。 10月24日より開催中の駿府博物館「曽宮一念展」で、作中で語られていた「虹」や、ラストシーンの「白い船」も展示されているそうです。 「曽宮一念展 朽ちることなき心象風景」は開館50周年記念の企画。静岡県美も同時開催。 ● 静岡県立美術館「曽宮一念とその時代」9/15-11/15 ● 駿府博物館「曽宮一念展 朽ちることなき心象風景」10/24-12/20 ● 平野美術館「駿府博物館名品展」 平野美術館には、装丁画を担当された青木鐵夫さんの作品を所蔵してるそうです。 装丁の作品ではございませんが、当館では表紙を手がけられた青木鐵夫先生の作品を複数所蔵しております。現在も一部が浜松の平野美術館で展示中です。 — 曽宮一念展 朽ちることなき心象風景 (@sumpu_museum) October 30, 2020

11/12に講談社文芸文庫『海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集』刊行予定

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(電子書籍は11月11日配信開始!) 笙野頼子『海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集』が講談社文芸文庫より11月12日刊行予定です。解説は菅野昭正さん。2,000円+税・352ページ。 痛みと不遇が憧憬を輝かせた。 二十五歳でデビュー後、十年間本は出ず、八〇年代の片隅風呂なし四畳半送金あり、痛みと希死念慮をかかえた独居の歳月。 不屈の思考と憧憬で紡いだ、幻の初期作品群。 現在から過去を振り返る書下ろし「記憶カメラ」併録。 〈収録作品〉 海獣 柘榴の底 呼ぶ植物 夢の死体 背中の穴 記憶カメラ 版元.com: https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065217900 Amazon: 海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集 (講談社文芸文庫) 紀伊國屋書店: 海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集 / 笙野頼子 楽天ブックス: 海獣・呼ぶ植物・夢の死体 初期幻視小説集 1980年代後半に発表した作品を収録した『 夢の死体 笙野頼子・初期作品集2 』より「海獣」「呼ぶ植物」「夢の死体」、『 居場所もなかった (講談社文庫) 』の「背中の穴」、『 増殖商店街 』の「柘榴の底」が収録されています。 そして「記憶カメラ」は書き下ろし。楽しみですね! 「海獣」は鳥羽水族館のあざらしの描き方がリアルだったな。強烈に印象に残ってます。 『夢の死体』で評価が高い「虚空人魚」が抜けているのは残念ですが、文芸文庫『戦後短篇小説再発見10 表現の冒険』に収録されているからかもしれません。 「冬眠」は『 猫道 単身転々小説集 』の方に入ってます。

赤旗9/29・東京新聞9/30の文芸時評と図書新聞10/17に「引きこもりて コロナ書く」、日経新聞9/26夕刊文学周遊に「タイムスリップ・コンビナート」

しんぶん赤旗 2020年9月29日(火)10面の文芸時評「文学作品と言論の自由」に笙野頼子「引きこもりて コロナ書く #StayHomeButNotSilent」(「群像」2020年10月号)が取り上げられています。 作者は文芸評論家の岩渕剛さん。 新型コロナウイルスの感染は一向に収束には至っていない。長期にわたる対応が求められる中で、そこから浮かび上がる社会の姿が見えてくる。 笙野頼子 「引きこもりて コロナ書く」(『群像』) は、 この間の政府の施策と照らし合わせながら、自らに見える風景を描いていく。政府の政策は「ひたすら一貫して不動の対策を、或いは無策を、ただもう、ただただもう民を苦しめるために行う」ものだというのである。そこにはTPP(環太平洋連携協定)を推進し、 種苗法を変え、この国を自立できないものにしようとする意図があると、以前からの作者の主張を現在の状況に重ね合わせて述べていく。もちろん、そうした動きに反対する「農民連」の人たちもいて、作者は時々、 国会の前でその人たちと共闘もする。作者はこの事態を書き続けることで、現代を告発していく。 そして作者は、この国の人々の中にある不条理を考える。「なぜ我が国びとは不運な弱者や被害にあった人が姿を現すとその存在自体に怒るのであろうか、そして声をあげると黙らせるのであろうか」。ネットで広がるさまざまなバッシングを捉えながら、それが決して現代だけの特別なものではないことだとして、この国の「伝統」や「土俗」 のありようを問いかける。 確かに、空気のようにある土俗的な呪いそのものが原因ではないか、自覚的に呪い返さなければ自由になれないのではないかという問いかけかもしれませんね。 東京新聞 2020年9月30日(水)夕刊の伊藤氏貴さんの文芸時評にも笙野頼子「引きこもりて コロナ書く」が紹介されています。 「引きこもりてコロナ書く」(「群像」2020年10月号)で、笙野頼子はまさしく難病と闘いつつ、SNSやコロナについての考え方を煮詰める。たとえばコロナによって中止を余儀なくされた近所の「チューリップ祭り」で、人の集まるのを避けるためやむなく花の刈り取られたあとの写真がネットに出回り、それに対する非難が渦巻いた。刈らねばならない人の気持ちを推し量ることなく一方的に責め立てるこの風潮が「今のこの国の土俗、習俗、国民性」...

「群像」10月号に笙野頼子「引きこもりてコロナ書く」掲載、エッセイ「お礼とお知らせ近況報告」に追記

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「群像」2020年10月号に、笙野頼子さんの新作小説「引きこもりてコロナ書く#StayHomeButNotSilent」が掲載されました。57pで中編のボリュームです。 ・ 群像公式サイト ・ Amazon: 群像 2020年10 月号 ・ 楽天ブックス: 群像 2020年 10月号 追記: 馬場秀和ブログに感想がアップされています。内容がよくわかります。 『引きこもりてコロナ書く #StayHomeButNotSilent』笙野頼子(「群像」2020年10月号掲載) しかし、菅政権になってから簒奪がさらに露骨になってませんか。 書評は別の記事にまとめました> 赤旗9/29文芸時評と図書新聞10/17に「引きこもりて コロナ書く」、日経新聞9/26夕刊文学周遊に「タイムスリップ・コンビナート」 2月から感染拡大したCOVID-19は、第2波はさらに感染力を増しで9月も感染者が絶えません。 この小説の主人公にもコロナ禍は降りかかります。 なぜ政府は緊急事態宣言を出さねばならぬほど、感染拡大を許したのか。 院内感染で医療崩壊しそうなのに、なぜ84億円の補助金付きの入院ベッド数削減法をそのまま通すのか。 サージカルマスク不足に極薄ガーゼマスク二つ配布で対応するのか。 感染防止のため止むを得ず、80万本のチューリップを刈り取った件に抗議する人たちがいるのか。 なぜ不運な感染者や被害者を見ると怒り、声を上げると黙らせようとする人達がいるのか。 その理解不能な行動を、古代8世紀のケガレと祓いの権力者メンタリティまで遡り、安倍政権ならぬ阿鼻叫喚内閣の正体を土俗視点でそのケガレを国民に押し付ける無責任性を描き出していきます。 だって、ほら、国会を見るがいい。そこにあって現セーフが演じてるあれ。あれはけして、政治でもなんでもない。ただの、くっされ土俗が行うお呪い化したグローバル略奪だ。p85 野党が何を聞いてもまともに答えず、ご飯論法で逃げて強行採決ですからね。 閉店しろ。今の内閣には真先に閉店して貰いたい。何がセーフかお前らこそがもっともアウトでデンジャラスだ。なのでコロナを消すまでにまずお前らが消えろ。p77 安倍首相は8月28日に辞任したのに、次が決まるまで仕事するとか、官房長官がなぜか次期首相候補とか。これじゃ何も変わってない。 アベノマス...

東京・中日新聞8/27夕刊「大波小波」に『水晶内制度』

東京・中日新聞2020年8月27日夕刊<大波小波>奇跡の復刊 で、笙野頼子『水晶内制度』が紹介されています。 ● <大波小波> 奇跡の復刊:中日新聞Web  原発の受け入れと引き換えに日本国から独立した女人国「ウラミズモ」に移住した作家の物語である。男との性愛がないばかりか、男は家畜のように放牧され、日本国には少女コンテンツを輸出して荒稼ぎする。そんな超過激なディストピア小説だ。原発と日本の男たちのロリコン文化への洞察は、むしろ今読む方が生々しい。その後の日本の劣化ぶりが逆に見えてくる。  本書の復刊に際して、笙野は三十五頁に及ぶ「作者による解説」を寄せている。新自由主義によって格差と差別が蔓延するようになった日本の状況を振り返りながら、また大塚英志ら「論敵」との論争をたどりながら、本書の再刊を「海の上に燃える炎」のような奇跡と述べている。こんな奇跡の復刊がどんどん続いてほしいものだ。(硝子) 本当に、名作はどんどん復刊してほしい。 記事の冒頭に版元は「自社出版と兼ねて多くの小出版社の本を扱うトランスビューによる直取引代行である」とありますが、 エトセトラブックスは「弊社刊行物はトランスビューのほか、八木書店経由ですべての取次に卸しますので、全国あらゆる書店でお取扱いただけます。」とのこと。 全ての取次で扱っているということは、最寄りの書店で注文できるということですな。

『水晶内制度』8/12復刊&「お礼とお知らせ近況報告」資料室に掲載

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笙野頼子『 水晶内制度』がエトセトラブックスから8月12日より発売です。 蛍光色がまぶしー!帯がでかい。装幀・装画は鈴木千佳子さん。 Amazonや通販は入荷が遅れるらしいので、最寄りの書店or版元のオンラインストアで買う方が早いかもしれません。 ● 水晶内制度 | etc.bookshop ● 『水晶内制度』お取り扱いのある全国書店一覧|etc.books|note 新潮社より2003年7月刊行された本作に加筆修正し、2020年ついに復刊。 書き下ろし35pの解説「作者による解説ーー水晶内制度が復活した」も収録されています。 解説では発表された2003年、第三次「純文学」論争から本作が生まれた経緯を語られてます。 世界観や設定からプライベートな事まで、こんなに書いちゃっていいのと心配したくなる程です。 読売新聞読書委員や野間文芸新人賞の選考をされていた当時から現在までのネオリベ経済への危機感、当時の評価、発表後は同性愛者と勘違いされたりした事など、様々なエピソードも入ってます。 さらに、初めて読まれる方のために本作の取扱説明書まで。 最初の14ページまでが最も難解だから、困難なら58ページあたり開いてみて欲しいそうです。 馬場秀和ブログに書き下ろしの解説がアップされました。本編の方も。 ● 『作者による解説――水晶内制度が復刊した。』(笙野頼子) ● 笙野頼子『水晶内制度』(エトセトラブックス) 内容を丁寧に解説してまとめています。素晴らしい。 そして確かに解説は35Pでした。間違えて34と書いてました。すみません。 書き下ろし読んだ後、改めて小説を読むとまた新たな見方ができて2度美味しい、と思うのですよ。 スクナヒコナからの『海底八幡宮』猫荒神シリーズの流れ、前はわかってなかったな。 あわせて、笙野頼子資料室に復刊のご報告を頂いています。 ● お礼とお知らせ近況報告 :笙野頼子資料室 復刊しました!長きにわたる熱いご所望、紙の本を新品でという絶叫ツイート、しかしここまでの時間が掛かりました。どれほどの困難があったかを言い尽くせません。それでも私にはこの本を復刊する義務も権利もあると思って、大震災後こそ諦めませんでした。お待たせいたしました。自作解説五十枚加えております。  作中に神話の書き換え、ケガレと差別、心の性別、...

群像9月号に『会いに行って』書評 吉田知子「悲しいだけ」掲載

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群像2020年9月号 に、吉田知子さんの笙野頼子『会いに行って 静流藤娘紀行』の書評「悲しいだけ」が掲載されています。 吉田知子さんといえば、『会いに行って 静流藤娘紀行』にお名前が何度も登場されています。 ところで、……吉田知子さんが同人誌「バル」を送ってくださった。「群像」読者ならばご存知のはずだが、浜松出身で師匠と親交があり、師匠に見いだされた作家である。彼女の作品を私はどれも好きで特に代表作の中では『お供え』が好きだ。「バル」には吉田さんの他に清水良典さんが随筆を書いている。p85 師匠、師匠、師匠の生まれた地と育った地の濃い光強い緑、けして水割りではない強い空気、それはたった何回か行っただけでも、私を変えました。用宗の海も、五十海の湿度も、師匠のお家のお庭の紅葉のあり方までとても、心に皮膚に、残りました、なので、その上で言いますよ、地方とは何か?それはけして東京の道具、中央の搾取対象、などではない。物事の本質である大切な細部、器官なき身体の飛び跳ね回るところである、だからこそそこには、吉田知子がいて、小川国夫が育ち、その特異な小説を群生させたのか。p179 このように藤枝静男とご縁の深い方が書評を書いてくださるとは。 冒頭は藤枝氏の病院から始まります。 昭和二十年代、待合室も診療室も人でごった返していたと。二、三ヶ月に一度、病院で昼休みにお会いしていたとか。 芥川賞受賞された時のこと、浜松にきた編集者や作家をもてなすため氏に何度も呼び出された話や、氏のお気に入りの壺や書「観玄虚」を頂いた話も。 去年手紙や写真を整理したら氏と一緒の写真が百枚以上あったこと。 夫婦で藤枝邸でご馳走になったり、家に氏が来られたりしていたと。 こうやっていろいろ書き、笙野さんの本を読み返し、その間中、ずっともやもやした心持ちがあった。それは何かというと藤枝さんのことをこんなに大事に思ってもらって本当にありがたいという気持ちである。私がいうのは変に決まっているが、どうしても言いたい。おそらく身内意識なのだろう。弟子でも師匠でもなく文学関係でもない。身内。そうだとすると、何かというたびこちらの都合お構いなしで呼び出されたのも納得できるのだ。身内だから当然だったのだ  藤枝さんが亡くなって寂しい。もう呼び出されることはない。悲しい。 弟子でもなく身内。藤枝ファミリー...

毎日新聞7/29文芸時評に『会いに行って』

毎日新聞2020年7月29日(水) 夕刊の文芸時評7月 田中和生「遠藤周作の未発表小説 新たな読みを喚起」で笙野頼子『会いに行って 静流藤娘紀行』が紹介されています。 文芸時評:7月 遠藤周作の未発表小説 新たな読みを喚起=田中和生 - 毎日新聞  新たな読みを喚起するという意味では、笙野頼子が藤枝静男について語った『会いに行って 静流藤娘紀行』(講談社) も、注目に値する。八一年に群像新人賞を受けてデビューした笙野は、選考委員だった藤枝静男に見出されたと言っていいが、それ以来私淑することになった作家の姿と文学を縦横に論じている。志賀直哉に師事し高井孝作の影響を受けた藤技は特殊な私小説作家と目されるが、笙野はその代表作である『田神有楽(七六年)』に真の「私小説」を見出している。  作中で藤枝を「師匠」と呼ぶ作者自身を思わせる語り手は、この作品が私的な経験や個人的に得た資料を駆使して「師匠」について書く、私小説ならぬ「師匠説」だと宣言する。そして藤枝が九三年に亡くなるまでの姿や、その前後で変わらずに影響を受けてきた作品の凄みを、作者自身の記憶と近況も交えながら語る。中盤の天皇制をめぐる議論も興味深いが、 荒唐無稽でSFのような『田紳有楽』の世界が実は「私」の真実しか書かれていない「私小説」だと示していく手際が鮮やか。志賀直哉、藤枝静男、小川国夫、笙野頼子とつづく、文学史的な系譜が見え、そこでの藤枝の重要さが浮き彫りになる、作家が一度しか書けない決定的な「師匠=私小」説だ。 内容もコンパクトにまとめ、藤枝静男を知らない人にもわかりやすく解説していて良いですね。