毎日新聞12月11日夕刊に笙野頼子インタビュー
毎日新聞12月11日(木)夕刊に笙野さんのインタビュー記事が掲載されています。
帰りたい:私だけのふるさと 笙野頼子さん 三重県伊勢市
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081211dde012070015000c.html
新聞には顔写真も大きくのってます。
「帰りたい 私だけのふるさと」はゲストの故郷をインタビューするコラム。
前回は大岡信さんで、三嶋大社を身近な存在として気持ちの支えにしていたとか。
そのほのぼのした語りとは打ってかわって、今回は客観的にふるさとが語られています。
高校を出てから名古屋、京都、東京、と転々とし今は家を買って千葉にいます。転居するたびに自分の故郷を発見していきました。
京都と寺院の関係、江戸と首都の重なり、千葉では神仏習合がそのまま残っているのを取材したり、その度伊勢という原点に、気付かされることになった。
そういえば、私のふるさとは寺院のそばに神社が必ずありました。
いたるところにお地蔵様があって、小さい神社やお寺・教会も多かった。
それがフツーと思っていたけれど、違いました。
離れてみないと、わからないものです。
そこから宗教史と自分史を重ねた「金毘羅」などのような作品を書くようになり、ここ数年は特に、伊勢に育ったことが私を作家にしたのだと思えるようになりました。
これからもずっと、どこにいても伊勢を見ていようと思っています。
どこにいても故郷を見ていよう…とても印象深い言葉。
客観的にふるさとから距離をとっていながら、自分の奥深く故郷が根付いてると語る。
笙野さんにとって故郷はみつめつづける場所なんですね。