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文芸文庫『幽界森娘異聞』12/11発売

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講談社文芸文庫 笙野頼子『 幽界森娘異聞 』12月11日発売です。 落ち着いた桃色グラデーションに金箔が美しい。 2001年刊行した『幽界森娘異聞』が2006年に文庫化。それを定本として文芸文庫から2013年12月10日発行となりました。 ・著者のあとがき「「殿堂」入りにも近状報告/年表代わりのさらなる後書き」 ・解説:金井美恵子「なぜ、「これなら私にも書けると思った」と、二人の女性作家(私の知るかぎり)は『幽界森娘異聞』を読んで考えたのだろう」 ・年譜・著者目録:山﨑眞紀子 以上が収録されています。 講談社BOOK倶楽部の講談社文芸文庫『幽界森娘異聞』ページ 年譜・目録は最新の情報がすべて掲載されており、すばらしい。 2011年 「季刊文科」第51号 にエッセイ掲載とか知らなかった。講談社文芸文庫「 戦後短篇小説再発見10 表現の冒険 」に 短編「虚空人魚」収録 も。メモメモ。 後書きによると、「群像のための長編も書くことになった」p307そうです。 著書電子書籍化にあたり十冊分ほど後書きを書かれたのに編集の都合で掲載されなかったとか。 えええええっなぜどうして、読みたかった…。 てっきり笙野さんが難病治療中のためだとばかり。 それどころか、文庫『幽界森娘異聞』の佐藤亜紀さんの解説、電子版には収録されていませんからね。 講談社文芸文庫『極楽・大祭・皇帝』電子版もまた、年譜・著者目録と解説が入ってないですし。 このままいくと、講談社文芸文庫『幽界森娘異聞』の電子書籍版にも年譜と目録と解説は収録されないと思います。 でもせっかくのすばらしい年譜・著者目録と解説、ぜひとも電子版にも収録してほしいです。 笙野頼子『幽界森娘異聞』講談社文芸文庫版が出ています。文芸文庫版あとがき、金井美恵子による解説(「珍腐な言いぐさだが、読むたびに新しいものを見つけることになる本」なんだこれってホントに)、最新版の年譜・著書目録が収録されています。 http://t.co/dleMJ9xUEh — Kuchinashi (@jasminoides) 2013, 12月 14 まさに、そのとおり。読むたびに発見があります。 『幽界森娘異聞(講談社文芸文庫版)』(笙野頼子)。「彼女は私よりずっと愛される作家、私は愛されるよりも必要とされ...

『ドン・キホーテの「論争」』『居場所もなかった 』電子書籍化

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笙野頼子『 ドン・キホーテの「論争」 』、講談社文庫『 居場所もなかった 』が電子書籍化、11月22日より配信されています。Kindle版も同時発売。 講談社 電書info『居場所もなかった』 473円 1991年発表の表題作と1992年発表された短編「背中の穴」、文庫版の後書きが収録されています。 講談社 電書info『ドン・キホーテの「論争」』  1628円  1990年代におきた売上至上主義的純文学叩きを批判した「純文学論争」の随筆をまとめた一冊です。 さらに(お知らせが遅くなりましたが)10月25日に『愛別外猫雑記』(河出文庫版)、『絶叫師タコグルメと百人の「普通」の男』、『海底八幡宮』、『人の道御三神といろはにブロガーズ』が配信されています。 こちらはKindle版の配信が未だなく、以下で販売されています。 honto電子書籍ストア 紀伊國屋書店ウェブストア BookLive! eBookjapan 電子文庫パブリ 『 愛別外猫雑記 』(河出文庫版)630円 「文藝」2000年冬号・2001年春号に掲載された表題作と後書「その後の事」を収録。解説なし。 保護した猫たちのために建売一軒家へ引っ越す顛末を描いた作品。今も猫本として度々紹介される名著。 このあいだも SankeiBiz 柴崎友香「猫に目覚めて微妙な関わりを思う」 で紹介されたんですよ。 『 絶叫師タコグルメと百人の「普通」の男 』1260円 『説教師カニバットと百人の危ない美女』の後に刊行された小説。 「文藝」2005年春号掲載の「絶叫師タコグルメ」 同誌夏号「百人の「普通」の男」と単行本書下し「センカメの獄を越えて」後書「八百木千本様へ笙野頼子より」を収録。 『 海底八幡宮 』1470円 表題作と後書「捕獲装置とは何か」を収録。 デビュー作から発表された小説群の集大成であり、後の「荒神」をテーマにした小説のはじまりでもある作品。 『 人の道御三神といろはにブロガーズ 』1680円 「文藝」2009年春号「人の道御三神」、同誌夏号「いろはにブロガーズ」と後書「楽しい!? 論争福袋」を収録。 『海底八幡宮』の後に刊行。荒神の親御さまの人の道御三神が 大暴れ 登場。 これで笙野さんの電子書籍は20冊目となります。講談社から出版された著...

東京新聞・中日新聞11/20夕刊<文化面の余白 取材ノートから>31 笙野頼子さん

三品信記者の「文化面の余白から」、本日は笙野頼子さんの巻。文芸評論家の清水良典さんが笙野さんの作品を高く評価し、ノーベル文学賞に「いいと思うんですよね」「案外、外国の人から見たら、ある種のSFのように読めておもしろいんじゃないだろうか」と話しているそうです。(加) — 東京新聞文化部 (@tokyobunkabu) 2013, 11月 20 東京新聞・中日新聞11月20日(水)夕刊の記事が笙野頼子さんの巻? その記事ネットにありました。 <文化面の余白 取材ノートから>(31) 笙野頼子さん | 文化面 | 夕刊 | 中日新聞プラス 中日新聞プラス会員限定記事ですが、無料登録で閲覧できるもよう。 ノーベル文学賞の準備で文芸評論家の清水良典さんに取材していた三品信記者は、「笙野頼子さんなんか、いいと思うんですよね」と言われて意外に思う話から、笙野さんが2005年野間文芸新人賞をめぐり「賞の公共性と選考委員の独立性が、出版社の恣意的な運営で損なわれた」と訴えた話にからめ、 「拙宅の小鳥の暮らしぶりを伝える私のつまらないメールにさえ「よその子が大切にされているのをみると慰められます」という温かい返事をくれる人。そうした実像とともに、清水さんほどの読み巧者をも引き付けるその創作の魅力を、今後の紙面でより深く伝えてゆければと願う。」とおっしゃっています。 おう、なんと心強い。 笙野小説の魅力をガンガン東京新聞と中日新聞に書いてください。楽しみにしております。今日から文化面要チェック! ノーベル賞といえば『 猫ダンジョン荒神 』p8を思い出しますな。 荒神様に「百五歳になったらノーベル賞あげるから」とお告げ?を聞く話、ありましたよね。

岡和田晃『「世界内戦」とわずかな希望』に『猫ダンジョン荒神』書評など収録

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笙野小説の書評などで度々お伝えしている岡和田晃さんの新刊、 『 「世界内戦」とわずかな希望〜伊藤計劃・SF・現代文学 』が11月8日に発売されるそうです。 11月4日の文学フリマだと幻視社で一足早く買えるとか。 今まで書かれた評論を一冊にまとめた本という事で、ブログでご紹介した 『渋谷色浅川』小論 、 『想像力』の脱政治化に抗してー3.11後の「空白の120ヘクタール」『水晶内制度』『妻の帝国』 、 『猫ダンジョン荒神』書評 も収録されているようです。 他にも沢山の論評を書かれていて、 SFWJ50 新刊案内:岡和田晃『「世界内戦」とわずかな希望』もくじ だけで岡和田さんの仕事の多彩さを物語っていますね。 さらに、増田まもるさんのインタビューやYOUCHANさんの描きおろしコミックも収録されてるんですって。 @wtnbt ありがたいことです。全体的に加筆修正しています。アルバム収録にあたって楽曲にリミックスしたみたいなものですね。完全未発表の記事は「北東京の子供たち」論、そして増田まもるさんのインタビューです。すごい内容ですよ。なんとYOUCHAN画伯の描きおろしコミック付き! — 岡和田晃 Akira OKAWADA (@orionaveugle) October 22, 2013

講談社文芸文庫『幽界森娘異聞』12/11発売予定

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笙野頼子『幽界森娘異聞』が講談社文芸文庫化され、12月11日に発売される予定です。 今のところ、 Amazon と 紀伊國屋書店ウェブストア にて予約できます。 表題作プラス著者の年譜や目録・後書き、そして解説がつくと思います。誰が解説を書いてくださるか楽しみですね。 そして、10月29日発売の金井美恵子エッセイ・コレクション第3巻『小説を読む、ことばを書く』の帯にある推薦文が笙野頼子さんなのだそうです。解説は朝吹真理子さんです。 多彩な作家のテクストのエッセイをあつめた本だそうで、読んでみたくなりますね。(書影に帯がない。残念) 平凡社:金井美恵子エッセイ・コレクション[1964-2013]公式サイト 追記】『金井美恵子エッセイ・コレクション』第3巻の帯推薦文みてきました。 「篤実で暖い金井美恵子罵倒の宝石箱金井美恵子 毒舌のシャンデリア金井美恵子『のだが』さえ優美に心 こもる(心ある)金井美恵子 それは言葉の手仕事(針仕事)、ここに批評のなしえぬ愛の 意地悪が……。  ーー笙野頼子」 それにしても思っていたより分厚い本でした。カバーの紙も本体の装丁紙もシックで素敵。

『極楽 大祭 皇帝』『なにもしてない』『幽界森娘異聞』電子化

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講談社文芸文庫『極楽 大祭 皇帝 笙野頼子初期作品集』、講談社文庫『なにもしてない』、『幽界森娘異聞』が10月11日に電子書籍化されました。 Kindle版も同時配信。 いずれも文庫版の解説が収録されておりませんが、その分お買い得な価格になっています。 『 極楽 大祭 皇帝 笙野頼子初期作品集 (講談社文芸文庫) 』1103円(2015年6月末より798円) 講談社 BOOK倶楽部 電書info『極楽・大祭・皇帝』作品詳細ページ 群像新人賞受賞のデビュー作「極楽」と「大祭」「皇帝」を収録した1980年代の初期短篇集。文庫版の後書きも入ってます。 残念ながら年譜や目録は収録されていませんが、講談社の電子書籍で復刊企画で沢山のリクエストがきていた「極楽」がついに配信され、デビュー作から買えるのは嬉しいですね。 『 なにもしてない (講談社文庫) 』420円 講談社 BOOK倶楽部 電書info『なにもしてない』作品詳細ページ 野間文芸新人賞受賞の「なにもしてない」と「イセ市、ハルチ」、1991年に発表された短篇が収録されています。 『 幽界森娘異聞 (講談社文庫) 』578円 講談社 BOOK倶楽部 電書info『幽界森娘異聞』作品詳細ページ 第29回泉鏡花文学賞受賞作「幽界森娘異聞」「神様のくれる鮨」、文庫版あとがきが収録されています。 佐藤亜紀さんの解説が収録されていないのが非常に残念なのですが、 でも『幽界森娘異聞』は、講談社文芸文庫で復刊されるのです。 12月11日に発売予定で、 Amazon.co.jp や 紀伊国屋 ではもう予約できるんですよ。

だいにっほん三部作と『てんたまおや知らズどっぺるげんげる』電子書籍化

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笙野頼子さんの代表作の一つ”だいにっほん三部作”と、『てんたまおや知らズどっぺるげんげる』が電子書籍化、9月6日に配信されました。 iOS/Android版はもちろんkindle版も同時配信されています。 電子版の書き下ろしはありませんが、三部作を一度に読めるのは嬉しい限りです。 『だいにっほん、おんたこめいわく史』(講談社)1365円 ”だいにっほん三部作”第一部。 「群像」2006年1月号掲載の表題作と後書き「言語にとって、ブスとは何か」が収録です。 講談社BOOK倶楽部 電書info 『だいにっほん、おんたこめいわく史』作品詳細ページ Kindle版 、iOS/Android版: honto ・ 紀伊国屋書店 『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』(講談社)1365円 ”だいにっほん三部作”第二部。 「群像」2006年8月号に掲載の表題作と後書き「ひとりで国家と戦う君だけに愛を」を収録。 講談社BOOK倶楽部 電書info 『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』作品詳細ページ Kindle版 、iOS/Android版: honto ・ 紀伊国屋書店で購入 『だいにっほん、ろりりべしんでけ録』(講談社)1470円 ”だいにっほん三部作”第三部。堂々完結。 「群像」2007年12月号にて掲載の表題作と完結祝いの書き下ろし特典「映像」(という名の後書き)、さらに「群像」に掲載された論争文を収録。 講談社BOOK倶楽部 電書info 『だいにっほん、ろりりべしんでけ録』作品詳細ページ Kindle版 、iOS/Android版: honto ・ 紀伊国屋書店 『てんたまおや知らズどっぺるげんげる』(講談社)1470円 『ドン・キホーテの「論争」』がでた翌年2000年4月発行。「純文学」論争と同時期に発表された以下の短篇集4篇を収録。 「てんたまおや知らズどっぺるげんげる」(『群像』1998年7月) 「文士の森だよ、実況中継」(『群像』1999年1月) 「ここ難解過ぎ軽く流してねブスの諍い女よ」(『群像』1999年7月) 「リベンジ・オブ・ザ・キラー芥川」(『群像』2000年1月) 講談社BOOK倶楽部 電書info 『てんたまおや知らズどっぺるげんげる』作品詳細ページ Kindle版 、iOS/Android...