『猫道 単身転々小説集』目次と内容

笙野頼子『猫道 単身転々小説集』もくじがAmazonにのってますよ、みなさん。あと3月の講談社文芸文庫発売日は13日でした。
<目次>前書き 猫道、――それは人間への道
冬眠
居場所もなかった
増殖商店街
こんな仕事はこれで終りにする
生きているのかでででのでんでん虫よ
モイラの事
この街に、妻がいる(単行本未収録作品)
後書き 家路、――それは猫へ続く道
解説:平田俊子/年譜・著書目録:山崎眞紀子
前書きと後書きが書き下ろし。
解説は平田俊子さん。
年譜は前回と同じく山崎眞紀子さん。
「この街に、妻がいる」も収録ですよ。2006年群像に掲載されたのをうっかり見落としてしまって10年、やっと読めます。
「冬眠」は1985年発表だから、1985年〜2006年の短編が21年間の変化が収録された本になりますね。
私は猫と出会ってこそ人間になった。
猫を知らぬころの悲しみと知ってからの喜怒哀楽をひとつながりに眺めて、笙野文学の確かな足跡を示す作品集。

失礼ですが御主人は? 収入は? 本籍地は? 保証人は? あなたは大家さんから好かれない、……学生専用となるワンルームを追われる独身中年女性、どこにも属せない無名作家が……イラク戦争下、バブル後期、家賃高騰中の東京において、“女性の安全なひとり住まい用ワンルーム”を求めて漂流する、絶版十五年ついに“復刊”の長編に加えその後の“家族”との出会い、キャト、ドーラ、ギドウ、モイラ、ルウルウを巡る住居転々の短編。
川端賞候補作「増殖商店街」、ふいの別れを描く「モイラの事」、その悲しみを越える、記念号掲載の未収録作品「この街に、妻がいる」さらに、書き下ろしお馴染み作者と猫の近況報告エッセイ二編収録。
猫をしらぬころの悲しみと知ってからの喜怒哀楽をひとつながりに眺める。「私だけが知っている、本屋にろくに置いてないけと大好きな」作家の恍惚、悲嘆、超克の猫出世街道。
猫の道は人の道といいますか。書き下ろしは猫の近況報告はいってるそうですよ。

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