群像2017年4月号に笙野頼子新作長編小説「さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神」


群像2017年4月号に笙野頼子さんの新作長編小説「さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神」が掲載されています。
http://gunzo.kodansha.co.jp/48080/49069.html
430枚どーん。三年ぶりの小説神変理層夢経シリーズ(猫荒神モノ)、第三章がついに発表されました。群像の表紙も背表紙も猫で、若宮にに様に乗っ取られてます!
このシリーズはドゥルーズ『千のプラトー』を小説化する連作で、全6部予定。
番外編「猫トイレット荒神」2013
第一章『猫ダンジョン荒神』2012
第ニ章『猫キャンパス荒神』2014
第三章「猫キッチン荒神」←イマココ
第四章「猫クロゼット荒神」
第五章「猫シンデレラ荒神」

・馬場秀和ブログでさっそく感想がアップされています。
『さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神』笙野頼子「群像」2017年4月号
そうそう「ひょうすべの国」を書いてる話もありました。

・東條慎生さんのブログで感想アップされました。
笙野頼子 - さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神 - Close to the Wall
430枚に渡る長編のあらすじを的確にまとめ、解説していて素晴らしい。おすすめ。
妻とも呼んだ猫ドーラの生をフィクションのなかで保存する語りのなかで、歴史には残らないような女の歴史を語り、母への追悼と慰霊として書かれているのが本作だろう。そしてその女の歴史の舞台となったキッチン、食卓が政治的抵抗に繋がる回路を描いている。
まさにその通り。正史には残らない女性の一生が描かれていました。「ひょうすべの国」も祖母・娘・孫の「女の一生」の側面がありましたね。

・東京新聞2017年3月27日夕刊〈大波小波〉に取り上げられました。
中日新聞+<大波小波>文学で戦争を止めよう|2017年3月27日夕刊文化面
ブログで詳細>東京新聞3月27日〈大波小波〉に「猫キッチン荒神」紹介

・朝日新聞2017年3月29日(文芸時評)片山杜秀「自分の穴を掘る小説」に取り上げられました。
2017
ブログで詳細>朝日新聞3/29文芸時評に「猫キッチン荒神」

・図書新聞2017年4月15日号(第3299号)岡和田晃<世界内戦>下の文芸時評第26回「文学で憑在論的な戦争は止められるのか? 止められる。」に取り上げられました。
ブログで詳細>図書新聞4/15号文芸時評第26回に猫キッチン荒神


今回430pあるので、話盛り沢山でしたね。
・2014年冬から2016年末までの金毘羅の身辺雑記。
・飼い猫ギドウの近況や伴侶猫ドーラやモイラ・ルウルウとの思い出。
・前作にもちょい出てる冷凍庫リトルネロとの台所話と台所の思い出。このあたりは『千のプラトー』第10章11章が下敷きかも(多分)。
・時事ネタは秘密保護法反対デモに参加、安全保障関連法案に反対署名や「碧志摩メグ」撤回署名、3/6銀座サイレントカウンターデモ参加された話など。
安全保障関連法案に反対する立教人の会に
早稲田文学2015年秋号「安全保障関連法案とその採決について」アンケート
「碧志摩メグ」志摩市公認撤回署名活動に賛同コメント
#0306銀座サイレントカウンター - Togetterまとめ
SEALDsのデモをはじめ大学関係者の方々の安保法案反対運動が盛り上がっていた2015年前後の身辺雑記なので「文学で戦争を止めよう」というタイトルになるのかもしれませんね。
 どんなに歴史を修正しても、フィクションは永遠だ。なおかつ、もしこのまま戦争になり、日本がその戦争にずっと勝ち続けるのならば、いや、負けても、もう文学はなくなる。害は世界に及ぶ。戦いどころか人類の語り物がすべて無に帰すのだ。
故にどっちにしろやるしかない、「文学で戦争を止めてみせよう」「それで戦争になったなら? 無駄って笑われる」、いいとも、いいんだよそんな時は「だってお前らは止めようともしなかったんだぜ」って全集の後書きに書いて(しかし出るのか?)世を去るから。p108
反対するしかない、追い詰められた状況。持病持ちで私小説を書いていたら政治を語らざる得ない社会状況が浮かび上がっています。
あと自伝と全集を出したいそうで。いいですね!全集、自伝、楽しみだな!

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