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2019年まとめ

もう12月もあと数日で終わります。今年の笙野さんのご活躍をざっと振り返ってみましょう。 小説とエッセイは 1月に川上亜紀作品集『チャイナ・カシミア』が七月堂より刊行。 笙野さんが解説を書かれました。 川上亜紀『チャイナ・カシミア』に笙野頼子解説「知らなかった」 3月に早稲田大学文芸ジャーナリズム論系学生誌『蒼生2019』で、特集「文学とハラスメント」にエッセイ「これ?二〇一九年蒼生の解説です」が掲載。 『蒼生2019』特集「文学とハラスメント」に「これ?二〇一九年蒼生の解説です」掲載 (このセクハラ問題が今後に大きく影響するとは思っても見なかった…) そして4月から群像で連作「会いに行ってーー静流藤娘紀行」が始まりました。 群像5月号新連作「会いに行ってーー静流藤娘紀行」開始 5月号〜11月号まで隔月で掲載され、第5弾の最終回「群像」12月号で終了しました。 小説家・藤枝静男をテーマにした小説がついに完成。控えめに言っても傑作です。 単行本は2020年5月刊行を予定されているとか。 天皇の退位に伴い5月から令和に元号が変わりました。 笙野頼子三冠集「なにもしてない」著書コメントが twitterで公開されたのですよ。 7月には近況報告もありました。 近況ご報告_2019年07月21日(日) | 笙野頼子資料室 今年は猛暑で超絶暑かった。 11月は文春文庫『タイムスリップ・コンビナート』のAudible版が登場。朗読ですよ。 Audible版笙野頼子「タイムスリップ・コンビナート」発売開始 耳できく笙野小説が登場するなんて。そしてAmazonに著者ページがやっとできた。 Amazon Author Central:笙野 頼子 しんぶん赤旗の対談シリーズでTPPや日米FTAに反対 赤旗1/7(月)に島本理生&笙野頼子対談記事 赤旗4/29(月)に多和田葉子&笙野頼子対談記事 赤旗7/8(月)に武田砂鉄&笙野頼子対談記事 12/9(月)は、しんぶん農民インタビュー「経済主権を投げ捨てる 日米FTAに反対です」も 新聞「農民」12/9(月)に笙野頼子インタビュー掲載 千葉県が台風15号で大規模停電、佐倉市が大雨と台風19号で被害拡大に 11/19の 近況報告十月分 近況報告十一月分 で、笙野邸宅はご無事とわか...

新聞「農民」12/9(月)に笙野頼子インタビュー掲載

新聞「農民」2019年12月9日(月)第1388号に、笙野頼子さんのインタビューが掲載されています。 「農民」は農民運動全国連合会の発行する新聞です。(一部1部140円(送料別) から販売されてるぽい) http://www.nouminren.ne.jp/ 農民連と言えば、先月FTA反対の国会前座り込みに参加されたと ツイート や 近況ご報告 で触れられていましたね。 記事にはその様子を写した写真も一緒にのってます。 「経済主権を投げ捨てる 日米FTAに反対です」=芥川賞作家の笙野頼子さんに聞く= 「食べることは人間の尊厳・文化」 芥川賞作家の笙野頼子さんは、新自由主義・ 貿易自由化反対の立場から、TPP (環太平洋連携協定)・日米FTA (自由貿易協定)反対の態度を貫き、国会前・官邸前行動にも参加しています。緊迫した情勢を迎えている日米FTA反対への思いを聞きました。  食べることは大事なこと、人間の尊厳・文化というだけではなく、それ以上です。人の魂の中心に言語があるように、人間の肉体の中心に食があるべきなのです。この両者こそ、生きる勇気です! そして田畑とはまさに日本の領土の根本であり、米は国防の武器です。たとえば農民はその土地に住み続けることで、その場所・地域を守っているのです。何よりも農民には自国の国民の食料を作るという大任があります。 日米貿易協定などというものは、すべてにおいて不要不急です。日本はアメリカとしたたかな交渉をしなければならないのに、これはまさにアメリカの思惑通りで、安倍首相とトランプ大統領の選挙対策のための協定に国民が巻き込まれ、百年苦しむという大迷惑なものです。 内容もアメリカがもうけることだけが「正義」とされ、まるで「アメリカがもうけたいだけもうけられなかったらその代償に日本をつぶさせろ」と言っているようなものです。そもそも国家、生命の源であるはずの食べものが自動車や石油と同じテーブルで議論されてしまっている。しかも、日本語を奪われて結んだ協定で、日本語訳がいちいちおかしいので、すでに言語主権の危機ともなっています。これで食べものの自立を失ってしまえば、まさに戦時中のように飢餓が広がるのです。 まさに命に関わる食料が、貿易となるとなぜか機械と同じ扱いで議論されています。 そして、TPP11と日米FTA離脱すべき...

Audible版笙野頼子「タイムスリップ・コンビナート」発売開始

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Amazonに笙野頼子さんの著者ページができています。 Amazon Author Central:笙野 頼子 こちらをフォローすれば新刊情報がゲットできますよ。 そして文藝春秋の文庫版・笙野頼子「 タイムスリップ・コンビナート 」のAudible版が11月8日より発売されています。 まさか笙野小説を朗読で聴ける日がくるなんて、思っても見ませんでしたよ。 朗読は村上 麻衣さん。ちょっと新井里美っぽく困った感じがカワイイ。 芥川賞受賞作「タイムスリップ・コンビナート」、「下落合の向こう」、「シビレル夢ノ水」、ラリイ・マキャフリイとの「あとがきに代わる対話」を収録。 朗読は3作それぞれに語り口を少し変えている所が、流石プロですね。 タイムスリップは河出文庫「 笙野頼子三冠小説集 」にもありますが、Audible版は1998年2月の文春文庫のもの。 文春文庫では、風景に恋愛的感情を抱くような形でマグロで普遍的な感情を描くというテーマだが、 河出文庫版では、マグロは宗教的心情のモチーフとして修正しています。聞いてみると河出と文春で印象が違う。 朗読だと文字の情報がない分、アメリカ輸入チョコ-沖縄-コンビナート-三重-高度経済成長のつながりがクリアに感じます。 ただ、沖縄会館の「沖縄がオキナワに変換されていた」の下りが朗読だと苦しいw いつ読んでも、経済の話で輸入牛肉の影響で肉が安くなり、カレーの具が白菜とハムからブロッコリーと牛肉に格上げされたけど、消費税でそのゆとり分が税に取られてしまい他の所で節約するようになって生活がしょぼくなる云々の下り、大好きだなー。 私も消費税分はLushハンドメイドソープから牛乳石鹸に格下げして節約していたり。 ともかく「タイムスリップ・コンビナート」の評価はこちらが一番ですね。 PDF:島村輝「鶴見線海芝浦駅縁起:笙野頼子「タイムスリップ・コンビナート」と「五五年体制」」 Audible版を聴くには、Amazonで一冊3000円で購入し、iOS(又はAndroid)アプリをインストールすれば良いようです。 PCのWindows10ではブラウザからも聞けるとか。 もしくはAudibleの会員(月額1500円)になると30日無料でお試しに一冊無料で聞けます。 【最初の1冊は無料。Audible・...

笙野頼子エッセイ「近況ご報告10月11月分」資料室に掲載

笙野頼子さんより近況報告を頂きました。11月19日から笙野頼子資料室に掲載しています。 近況ご報告 十月分 十一月分 | 笙野頼子資料室 10月は台風15号で大規模停電、台風19号、さらに大雨で佐倉市が浸水被害が起こりました。ご心配されてる読者も多いと思いますが、ひとまずお家も猫さんもご無事で何よりです。 「憲法を守るための地道な取材」も続き、緊急で日米ftaにも反対しています。 綱渡りの毎日ですが、連作なんとか無事完結いたしました(刊行は講談社予定けっこう早く出します)。 これは最新情報、憲法の本を出す準備は進んでいるようですね。 連作「会いに行ってーー静流藤娘紀行」の書籍化はけっこう早いのですか。メモメモ。 11月はFTA反対の座り込みに参加された様子を書かれています。 このネオリベラリズムは自由貿易のような世界レベルから女性専用スペースの個人防衛まで一律平等の仮面をつけながら、必要な聖域まで侵略します。この侵略に対し私は個人主義者として抗議したいのです。 金になるなら水道まで民営化するのですからね。 追記2 殺民売国条約、本日十九日衆院通過してしまいました。この後どうなるかどうすべきかはは諸説分かれているようですが 例えば田村貴昭議員は参院審議未了で廃案をと主張しています。 ちなみにこの案件、このままの会期だと自然承認ルールにはかからないようです。もし承認させようとしたら十二月二十日までの会期延長が必要らしいです とりあえず自然承認は阻止できるかもしれない。でも参議院の審議で廃案にしたい所。 そういえば、全国食健連さんに画像がアップされていましたね。 武器を買って農民を苦しめるとは何事か‼️ 高価な車を持っていても、安全な食料がなければ生きていけません💢 笙野さんが激励‼️ pic.twitter.com/bpjGDmXgu4 — 全国食健連 (@shokkenren) November 13, 2019 ちゃんと鳴り物用意して参加されています。 ちなみに内田聖子さんと農民連女性部のTwitterはこちら。 農民連女性部Japan Family FarmersMovement(@JFFMwomen)さん 内田聖子/Shoko Uchida(@uchidashoko)さん 追記には、飼い猫ピジョンさん...

群像12月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」完結

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11/7発売「群像」2019年12月号 に笙野頼子さんの連作小説「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第5回が掲載されています。 ・ 群像公式サイトのもくじ ついに完結です。 私小説を徹底し新境地を開いた小説家・藤枝静男をテーマにした「論考とは違う、引用小説」第5回。 藤枝氏といえば、群像新人賞選考で笙野デビュー作「極楽」を激推した師匠的存在として(ファンに)お馴染みです。 第1回で師匠の人となりを語り、第2・3回で藤枝静男「志賀直哉・天皇・中野重治」、第4回で代表作『田紳有楽』から師匠の文学的自我を読み解きました。 最終回は、様々な作品から師匠の素顔に迫っていきます。 ・第1回: 群像5月号新連作「会いに行ってーー静流藤娘紀行」開始 ・第2回: 群像7月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第2回掲載 ・第3回: 群像9月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第3回掲載 ・第4回: 群像11月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第4回掲載 最終回は10月12日の台風19号の実況で始まります。 Wikipedia 令和元年台風第19号 大型台風で家が揺れる中、師匠説を書き続けるという異常な状況。 今にも窓が吹き飛びそうで怖いんですけど〜! そこで触れられるのは以下の小説群。 「龍の昇天と河童の墜落」 『空気頭』「イペリット眼」「犬の血」 「硝酸銀」『悲しいだけ』「一家団欒」「雛祭り」「庭の生きもの」 いわゆる「ありのままの自分」をかいた私小説です。と言っても聖人型の天才の師匠、それに収まらない。  戦争の異常心理、一見明るいものが実はただの絶望であるような人間のあり方、軍隊にいなくても刷り込まれる暴力、そして戦争の中にもたまに平穏な日常があるからこそ、また、勝つ戦争もあるからこそ、人間は病んでいく。無論、最初のように明らかにこれは地獄という戦争もある。 師匠は国民が戦争に突っ込んでいった状況を、騙されるのとは別に、まず本人が望んで、というか異様な真理に乗せられ理性なく加担したのだと考えている。天皇についても、天皇を支持して、天王星と天皇をわける事ができなくなるのが、一般大衆の性だと理解している。 さらに、師匠が『空気頭』において人糞を摂取して不倫のセックスをする、もうひとりの自分を書こうとしたのも、ひとつはこ...

東京・中日新聞10/16(木)夕刊<大波小波>に笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」

東京・中日新聞2019年10月16日(木)夕刊の「<大波小波>私小説の系譜」に、笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」(群像5・7・9・11月号掲載)が紹介されています。 <大波小波> 私小説の系譜 | 文化面 | 朝夕刊 | 中日新聞プラス 奇想天外な小説である。しかし藤枝は最後まで、これは私小説であると主張した。 この藤枝が新人賞に推薦して世に出たのが、笙野頼子。『群像』に連載中の連作小説「会いに行って――静流藤娘紀行」を読むと、彼女がいかに自由奔放な想像力を駆使して、師匠への愛と敬意を語っているかがわかる。その文体はさながら笹を片手に舞う、大津絵の巫女のごときである。そして笙野もまた自作を私小説と呼んではばからない。茶碗やグイ呑みが空を舞うように、笙野の連作では文字通り、言葉という言葉が空に舞っているのだ。 私小説とは男性作家が過去の女性関係を告白し、異端を気取ることではない。志賀から藤枝を経由して笙野にいたる文学の系譜を私小説だと改めて認識し、日本文学史の基軸を微調整することは、今後の小説に豊かな領野を保証することだろう。(ケロ) 滋賀県大津市の大津絵といえば藤娘。藤娘つながりで大津絵の巫女とは渋い。(関西の人しか分からないネタかも) 色紙(無地) 『巫女』 B - 大津絵の店 Online Shop 私は藤枝師匠に印象派〜シュルレアリスム等つながりを感じましたが、絵画を連想する人、私だけではなかったんですね。 私的には文章は、言葉の大波の様に感じられましたよ。読んでるとサーフィンしてる気分です(現実にしたことないけど)。 藤枝静男は私小説はふたとおりあると思っている、と書かれていましたが、そういう私小説の系譜もあると思うがどうだろうかということですよね。 「会いに行って」で『田紳有楽』を語った回といえば第4回です。 群像11月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第4回掲載 その前の第3回もダイナミックでおすすめ。 群像9月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第3回掲載

群像11月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第4回掲載

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10/7発売「群像」2019年11月号 に笙野頼子さんの連作小説「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第4回が掲載されています。 ・ 群像公式サイトのもくじ もう発売されているので、要チェックですよ! 過去作を並べてみると、2ヶ月毎の連作になっていますね。 ・第1回: 群像5月号新連作「会いに行ってーー静流藤娘紀行」開始 ・第2回: 群像7月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第2回掲載 ・第3回: 群像9月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」第3回掲載 ・第5回: 群像12月号笙野頼子「会いに行ってーー静流藤娘紀行」完結 私小説を徹底し新境地を開いた小説家・藤枝静男をテーマにした「論考とは違う、引用小説」第4回。 藤枝氏といえば、群像新人賞選考で笙野デビュー作「極楽」を激推した師匠的存在として(ファンに)お馴染みです。 4回目でついに代表作『田紳有楽』をメインに師匠の文学的自我を読み解いていきます。  判っている、私は知らない人に対してただ空想しているだけ。 それでも、例えば方向音痴とか肉体のきつさとか、そういうエーケル方面、そして何というかリアルリアリズムがどうもやってられんが決して現実から逃げているわけではないのだよ、という実感においてだけ、つまり夢のような現実、構造無き本質、そういうものについてだけ、権力がスルーして行く中核についてならば、私ごときでも師匠を感知できる。それは私という茶碗のかけらから汲む大海の水、そこにはまさに水の物質感しかないけどそこで素の師匠の横顔が一瞬見えるのかもと。 20pからなる本作は4つの章に分かれ、 7章は『田紳有楽』と『暗夜行路』の違いを比べ、志賀の特権的所有的自我(&中野の国家対抗的自我)とも異なる自我のあり方を分析。『二百回忌』との共通点にも触れます。 8章で『田紳有楽』あらすじを紹介。 って、(内容紹介でした)これ普通に私小説と考えられているものと一見すごく違うけど文章それ自体は頂点を極めている鍛えぬいた私小説のもの。つまりその一見違うあり方とは元の本当の私小説におそらくは一番近いものだ。自由であること、正直であってかつ、技術を尽くすこと。 9章は、そんな自由で正直な作家はどんな人物か振り返りつつ、藤枝の自我にとっての所有物とは何なのか探ります。 10章で結論。 藤枝の文学的自我...