新聞「農民」12/9(月)に笙野頼子インタビュー掲載

新聞「農民」2019年12月9日(月)第1388号に、笙野頼子さんのインタビューが掲載されています。
「農民」は農民運動全国連合会の発行する新聞です。(一部1部140円(送料別) から販売されてるぽい)
http://www.nouminren.ne.jp/

農民連と言えば、先月FTA反対の国会前座り込みに参加されたとツイート近況ご報告で触れられていましたね。
記事にはその様子を写した写真も一緒にのってます。
「経済主権を投げ捨てる 日米FTAに反対です」=芥川賞作家の笙野頼子さんに聞く=
「食べることは人間の尊厳・文化」
芥川賞作家の笙野頼子さんは、新自由主義・ 貿易自由化反対の立場から、TPP (環太平洋連携協定)・日米FTA (自由貿易協定)反対の態度を貫き、国会前・官邸前行動にも参加しています。緊迫した情勢を迎えている日米FTA反対への思いを聞きました。
 食べることは大事なこと、人間の尊厳・文化というだけではなく、それ以上です。人の魂の中心に言語があるように、人間の肉体の中心に食があるべきなのです。この両者こそ、生きる勇気です!
そして田畑とはまさに日本の領土の根本であり、米は国防の武器です。たとえば農民はその土地に住み続けることで、その場所・地域を守っているのです。何よりも農民には自国の国民の食料を作るという大任があります。
日米貿易協定などというものは、すべてにおいて不要不急です。日本はアメリカとしたたかな交渉をしなければならないのに、これはまさにアメリカの思惑通りで、安倍首相とトランプ大統領の選挙対策のための協定に国民が巻き込まれ、百年苦しむという大迷惑なものです。
内容もアメリカがもうけることだけが「正義」とされ、まるで「アメリカがもうけたいだけもうけられなかったらその代償に日本をつぶさせろ」と言っているようなものです。そもそも国家、生命の源であるはずの食べものが自動車や石油と同じテーブルで議論されてしまっている。しかも、日本語を奪われて結んだ協定で、日本語訳がいちいちおかしいので、すでに言語主権の危機ともなっています。これで食べものの自立を失ってしまえば、まさに戦時中のように飢餓が広がるのです。
まさに命に関わる食料が、貿易となるとなぜか機械と同じ扱いで議論されています。
そして、TPP11と日米FTA離脱すべき、国際的信用を失うより人命と平和安全が大事、経済主権を守り、国民の命を守るべきと続きます。
 TPPや日米FTAの根底にある考え方、新自由主義のいう自由とは何か。問題は誰のための自由なのかです。それは大企業、多国籍企業の自由にほかなりません。強者が弱者を殺す自由でしかないのですね。
人命より富裕層のグローバル企業の利益優先というわけです。
 私が住む千葉県佐倉市をはじめ県内は、台風15号、19号の相次ぐ襲来で電気、水道が止まり、道路も冠水し、倒木が相次ぐなどたいへんな被害でした。最低限のインフラが壊され、苦しんでいるときに、宝石やティアラを身にまとい、新天皇の即位の礼に伴う宮中晩餐会が開催されていたのです。この対照的な光景はなんなのでしょうか。まるでヴェルサイユ宮殿のような場面です。さらにこの台風被害の1000倍以上の人災をもたらすTPP、FTAは断固反対です。
内田聖子さんのツイッターを見て国会前行動に参加された事、農民連や食健連の皆さんが飛び入り参加の笙野さんを温かく迎えてくれた事、
女性部が「女性に対する暴力撤廃国際デー」に国会前で連帯された事に感動した事、これからも希望を失わず小説で自由貿易や新自主主義の問題点を暴いていくと締められています。
日米FTAが参議院通過してガックリ来ていましたが、笙野さんの諦めない姿勢に励まされます。まだまだやれるー。

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