8/12『水晶内制度』復刊、エッセイ「「会いに行って」書いた」全文公開

エトセトラブックスより笙野頼子『水晶内制度』復刊、情報きましたよ!
8月12日発売予定、書き下ろし自作解説が50枚だ!312p、2400円+税。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909910073
もう書影も出てる。出版社の書誌情報も。
そして8/12(水)発売予定と出版社から告知きました。
ベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの 情熱の政治学』(堀田碧訳)と同時発売。
本書には、笙野頼子さん渾身の書き下ろし、自作解説一挙50枚を収録します。すごいです。ハイコンテクストで難解なイメージがある笙野作品ですが、なんと今回の自作解説では、作家自ら「*ページから読んで、次は*ページへ、そして*ページに戻ってみて…」という、この作品を読むための「取説」まで盛り込んでくださいました。
これでもう誤読できないですね。楽しみ。
第3回Sense of Gender賞受賞のコメントも紹介されています。
受賞作は、ポリネシア神話のフェミニズム的読解に挑戦したもので、世界全体の女性SF、というより女性文学の流れから見れば、日本でもいつかは誰かが手がけるだろうということが予想出来た内容です。神話解釈もロジックにのっとった自然なもので、他の国でもきっと同じパターンの作品が出て来るでしょう。でも 何とか一番先に書きたいものだと思って完成させました。
あと私は最後の寒いギャグも好きです。


エッセイ「「会いに行って」書いた」全文がネットで公開されてます。7/11から。
6月の新刊『会いに行って 静流藤娘紀行』について、講談社のPR誌「本」2020年7月号に掲載されたもの。
https://news.kodansha.co.jp/8323
出だしから泣かせるんですよ。おすすめ。
「この大切な記憶を何度書き直しても、或いは何度語っても所詮現実ではこう言うしかない。彼には「一度しか会っていない」、二度目に会いに行った時、私の、心の師匠はもういなかった。お骨になっていた。お葬式の日の藤枝の緑は濃く、浜松の空は高く澄んで青く明るかった。用宗の海も澄んで青く、色は淡いけれどこれは銀色を浮かべ、光を飲み干したブルーだった。私はこの輝く青と青に吸い取られた。」

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