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『ひょうすべの国』発売・作者コメント公開

新刊『 植民人喰い条約 ひょうすべの国 』発売によせて、11月27日にTwitter河出書房新社 文藝( @Kawade_bungei )アカウントで笙野頼子さんのコメントが紹介されました。 【いよいよ発売!】おまたせしました、笙野頼子の最新長篇『ひょうすべの国』がいよいよ発売されました!!単行本化に寄せて、笙野さんから新たにコメントをもらいましたので紹介します! “TPP反対!戦争法案以上の強行採決、TPP反対!トランプがどうでもまだ流れてもいない!TPP反対!流れても条件や名称を変え襲来、国内にも「潜伏」!あの批准は通商外交上の奴隷基準宣言。関連法案も悪用流用可。それは日本の無料植民地化。土地、資源略奪に国民皆殺、沖縄壊滅。 作者は2013年初頭から連作で警告を試み会期中刊行。小説中のTPPは今年6月発効し「地獄が始まった」。特区、規制緩和、民営化で生活はどん底、世相も荒廃。外資に略奪されたお金は戻らない!今の貧乏の原因は郵便局民営化と労働の派遣化。隠れTPPで今からは農協と国民保険を喰われる! 「強い農業とよい患者」こそ日本を殺す!また国会で首相が「法的拘束力」なしと答弁したサイドレターは、TPPに伴うISD(S)裁判に使われ、国民を煮るための鍋釜となる。敵は○○人とデマを流すヘイト。だが本当の敵は地球規模の資本、国境なき医師団や世界の病人もTPPで地獄。 腑抜け隠蔽の大新聞政治部、放送局よ!文学が今この売国と戦前を「報道」しよう。大災害に付け込み国を民を喰うTPP政権、総取っ替えしなければ日本は沈没!国産卵から国宝憲法まで、踏み潰される。景気より命、安い肉喰って子供喰われるな!日本取られるな!日本語消さないで!” https://twitter.com/Kawade_bungei/status/802794723005997056 https://twitter.com/Kawade_bungei/status/802794774235258880 https://twitter.com/Kawade_bungei/status/802794879382228993 https://twitter.com/Kawade_bungei/status/802794924437434368 https://twitter.com/Kawade_...

11/26発売の笙野頼子『ひょうすべの国』の帯コメント

11月26日発売の笙野頼子『ひょうすべの国』に寄せたコメントが Twitter 文藝@Kawade_bungei で紹介されました。本の帯に掲載されるそうです。 文芸評論家の安藤礼二さんより “現実の「人喰いの国」日本を、文学的想像力が転覆する。時代の幻視者にして予言者の語りの魔術に戦慄する。” 作家の小山田浩子さんより “読中読後の怖気をぜひ心身に棲みつかせて欲しい。知らない感じない興味ない覚えてない、それが彼ら(ひょうすべ)を肥え太らす好餌となる。” 作家の北原みのりさんより “この国で女であることは地獄を生きることなのだと思う。だから、作家と対話するように読んだ。命、取り返すために。” ライターの武田砂鉄さんより “私たち奴隷が「奴隷かも」と気付くためのラストチャンスですよ。” 作家の松田青子さんより “ディストピアなんて、ただの現実のことだ。私もウラミズモに移民申請したい。今すぐ。” oh,ウラミズモ移民希望なんですね。あっちも生きづらそうですけどね。 明日11月25日には笙野さんの新コメントが Twitter 文藝@Kawade_bungei で公開されるそうですよ。

笙野頼子『ひょうすべの国』26日発売!書影ともくじ公開

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笙野頼子『植民人喰い条約 ひょうすべの国』の書影ともくじが紹介ページに掲載されています。 モノクロ主体で超クールな表紙! でも 河出紹介ページ の発売日が11月29日にかわってます。 一週間延期に。 追記 :書店は11月26日発売。都内主要書店は25日夕方から買えるそうです。 サイトの日付は沖縄や北海道などの書店販売を想定して遅めに書いてあるとか。勘違いしてすみません。 【目次】 植民人喰い条約 ひょうすべの国 ご挨拶 1 こんにちは、これが、ひょうすべ、です ――TPP批准後、その施政方針のための記者会見 2 ひょうすべの約束 3 おばあちゃんのシラバス 4 人喰いの国 5 埴輪家の遺産 6ひょうすべの菓子 7 ひょうすべの嫁 後書き 姫と戦争と「庭の雀」 もくじでは文藝掲載の収録作に加え、「こんにちは、これが、ひょうすべ、です」と「埴輪家の遺産」の二つが新しく書き下ろされている感じです。やはり「人喰いの国」の後は続きがあったんですね。 「姫と戦争と「庭の雀」」は「新潮」2004年6月号掲載された短編です。今までアンソロジーに収録されてましたが、単行本は未収録だったので嬉しいですね。

笙野頼子の新刊『ひょうすべの国』11/24発売

笙野頼子『植民人喰い条約 ひょうすべの国』出版社の紹介ページができてます。 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309025209/ あらすじもバッチリのってます。 11月24日 に河出書房新社より発売予定。(追記:11月26日に延期) アマゾンにもサブタイトルに内容紹介とあらすじが掲載。 『 ひょうすべの国――植民人喰い条約 』 今までで一番詳細じゃない? 【あらすじ】 「NPOひょうげんがすべて(ひょうすべ)」と「知と感性の野党労働者党(知感野郎)」が政権を握った国・にっほん。そこでは人殺しの〈自由〉、弱者を殴る〈平等〉、餓死と痴漢強姦の偏りなき〈博愛〉がまかり通っていた――。 千葉県S倉市に住む埴輪詩歌は、「指導教授」でもある最愛の祖母・豊子をひょうすべに殺される。母が営む花屋は世界企業に潰され、父は「少女遊郭」に入り浸り死んだ。やむなく詩歌は少女遊郭の「ヤリテ」見習いに入るがたちまち馘、そこで出会った夫も、人喰いの餌食に。時は流れ、権力者からの求愛、世界を揺るがす手紙がもたらされたのだが……詩歌の〈生〉とは何であったのか!? 地に堕ちた自由と民主主義を問い直す、予言的物語。 文藝冬号に掲載の中編小説「人喰いの国」では「世界を揺るがす手紙がもたらされた」で終わりでした。 あらすじで「のだが……」となっているのは、本では続きがあると期待していいのでしょうか?

「文藝」2016年冬号に中編「人喰いの国」

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10月7日発売の 「文藝」2016年冬号 に、笙野頼子さんの中編小説「人喰いの国」が掲載されています。 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309979052/ 本作は 「ひょうすべの嫁」 ・ 「ひょうすべの菓子」 ・ 「ひょうすべの約束」 「おばあちゃんのシラバス」 に続くひょうすべシリーズ五作目で完結編。150枚。 埴輪詩歌(あゆむ)が火星人落語家の木綿造と出会い、木綿助といぶきを育てるなか国名がだいにっほんに改名され、兄がみたこに入会し妹は見習いになって…「だいにっほん三部作」をお読みの方はご存知の展開になっていきます。 前作はにっほんでの持病持ちの生きづらさを描いていましたが、本作は女性の話。 近未来国にっほんがTPPに批准してIMFの経済政策でグローバル企業に搾取される社会となり、庶民は少女以外就職できず、自営業はフランチャイズでなければ難しく、謎の特許料に苦しむ羽目に。火星人は遊郭で遊女または職員ヤリテとして働くしかない状況に。 では富裕層やエリート女性なら安泰かと思えば、中年になり若さを失うと、ひょうすべと共に女性を虐める側にまわらないと生き残れないため、イカフェミ化するという。 「だいにっほん三部作」では描かれなかった火星人少女遊郭のブラックすぎる悲惨労働、ヤリテ女性も加わってエセ平等主義による女性への過酷な抑圧も描かれます。ネットで話題になった時事ネタもちょいちょい入ってたり。 馬場秀和ブログにさっそく感想がアップされています。素早い! 『人喰いの国(「文藝」2016年冬号掲載)』(笙野頼子) 季刊「未来」 に後藤明生論を連載中の東條慎生さんがあらすじ&感想書かれています。 笙野頼子「人喰いの国」 Close to the Wall 内容が端的にまとめられてわかりやすいです。 それと10月9日twitter河出書房新社の文藝アカウントで笙野頼子さんのコメントがツイートされました。 「文藝」2016年冬号掲載「人喰いの国」に寄せて、笙野頼子さんからのコメントです! “TPP反対、悪夢のひょうすべシリーズ、最終回「人喰いの国」。4年前始めた連作の完結発表が、皮肉にもその批准を論ずる、臨時国会の最中とは。この瀬戸際も国民の多くが自国の危機を知らない!政府の悪巧み?国民無知?いいえ大...

「文藝」2016年冬季号に新作

10月7日発売の「文藝」2016年冬季号の内容が河出書房新社サイトに掲載されてます。 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309979052/ 笙野頼子さんの新作小説が掲載されるようです。 秋発行予定の『ひょうすべの国』に関連する作品でしょうね、おそらく。

「群像」2016年10月号「群像短編名作選」に笙野頼子「使い魔の日記」再録

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9月7日発売の文芸誌 「群像」2016年10月号 は群像七十周年記念号。 創刊70周年記念「群像短編名作選」として「群像」70年の中から辻原登、三浦雅士、川村湊、中条省平、堀江敏幸の意見を参考に編集部が短篇54篇をセレクト。 その中に笙野頼子「使い魔の日記」が再録されています。 初出・底本は「群像」1997年1月号掲載のもの。(短編のみ、著者コメント等はなし) 豪華な執筆陣の 短編一覧は公式サイトで公開中。 それと「群像70年の短篇名作を読む」座談会、評論「「群像」70年の轍」、「群像」で辿る〈追悼〉の文学史、名物コラム「侃侃諤諤」傑作選を収録。 9月9日から電子版も配信されています。 ・ Amazon Kindle版 ・ apple iBook版 ・ 楽天Kobo版 座談会「群像70年の短篇名作を読む」P18上段では、川村湊さんが「使い魔の日記」に触れています。 笙野頼子の「使い魔の日記」についていえば、日本神話をおちょくっているというか、パロディー化している。それも正統的な神話ではなく、中世的、近世的、あるいは民間的な竜神とか蛇神のお使いということで、きわめて個人的な擬似神話を作り上げている。これはマルクス主義とはまったく正反対ですが、象徴天皇制の基づく国家神話なんかを飛び抜けている。 メジャーな竜神とマイナー蛇神という設定など『 太陽の巫女 』や『 レストレス・ドリーム 』に通じるものがあるような。単行本『 時ノアゲアシ取リ―笙野頼子窯変小説集 』1999年刊に収録です。 twitterを始められた Close To The Wall の東條慎生さんが感想書かれてます。 「使い魔の日記」は神話、伝説も題材にしているけれど、ルールを破ったら殺されるとか、顔をひっくり返すだとかの不気味なイメージ、殺した罪悪感といったものが「日記」の日常的なものとして語られる、この感覚の奇妙さはまさに夢のような感触。 — 東條慎生 (@inthewall81) 2016年9月12日 馬場秀和さんの感想もきてますよ。 『使い魔の日記(「群像」2016年10月号再掲)』(笙野頼子) 群像70年の歴史を辿る評論、清水良典「「群像」70年の轍」では、4章で1990年代の歴史として「純文学」論争を紹介しています。 トピックとしては、九八年七...