「新潮45」10月号の記事に笙野頼子の抗議文がnoteに

笙野頼子さんの抗議文が北原みのりさんのnoteで9/20より公開されました。
私たちは抗議する 笙野頼子・北原みのり|Minori Kitahara|note
馬場秀和ブログにもさっそく紹介されています。
『私たちは抗議する 笙野頼子・北原みのり』(note掲載2018年9月20日)
この抗議文は、「新潮45」2018年10月号特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」小川榮太郎「政治は「生きづらさ」という主観を救えない」の記事を批判したもの(ちなみに『杉田水脈』論文とは同誌8月号杉田水脈「「LGBT」支援の度が過ぎる」です)。
そもそも性だけの問題なのか。尊厳の問題だ。しかも社会との関係性の問題である。人は光を求める。社会的存在である。光の下で、好きな人と暮らしたい。
というかこの痴漢擁護論考、文学についても全体についても論考とも何とも呼べぬ低劣さである。何も言っていない。すべてを貶めて卑怯犯罪や猥褻語で汚し、下劣な一人合点をしているだけだ。
全く同感です。
異性愛という性的指向は堂々と公表できるのに、なぜ違うLGBTだけが「性的嗜好」扱いを受け、隠せと言われ、LGBT保証するなら痴漢する権利も保証すべきと、性犯罪扱いされねばならんのでしょう。
この記事全てが同性愛者に対する差別。
杉田水脈「「LGBT」支援の度が過ぎる」では「同性愛の人たちに対して、「非国民だ!」という風潮はありません」とありますが、いま特別企画で差別しているではないですか。
<--追記--!>
9/22日(土)にしんぶん赤旗にもまとめ記事が。笙野さんのコメントが掲載されています。
『新潮45』の杉田氏擁護特集/社内から批判、作家も/「差別を野放しするな」
 作家の笙野(しょうの)頼子さんは小川氏の寄稿について、「被害者の人間性や性の尊厳を、卑怯(ひきょう)犯罪になぞらえておとしめる低劣な暴論。そもそも新潮社は密室か? 刊行物は独り言か? 報道は偏向させているくせに。痴漢だけ自由とは。編集長更迭!」と本紙に語りました。

9/18(火)に「新潮45」10月号が発売されてから、各所で内容が批判され炎上中です。
痴漢とLGBTの権利をなぜ比べるのか。「新潮45」小川榮太郎氏の主張の危険性、専門家が指摘
LGBTは、性的嗜好ではない。「新潮45」小川榮太郎氏の主張はここが間違っている。識者が指摘
9/19(水)には著者がFacebookで「報道で、私への暴言か、新潮45編集部への恫喝」されていると書き、批判者を一覧表まで掲載。
小川 榮太郎 | Facebook
記事への抗議から新潮社の不買行動へ発展し、新潮社の本を撤去する書店も出ています。
新潮社の本を棚から撤去 和歌山の書店、新潮45に抗議:朝日新聞
9/21(金)には新潮社代表取締役社長の声明が公式サイトにアップされました。
「新潮45」2018年10月号特別企画について | News Headlines | 新潮社
謝罪や再発防止策が書かれていないため、批判は収まる所かさらにヒートアップしています。
作家や翻訳家には、新潮社との仕事を考え直す方も出ているようです。
新潮45の特集受け...小説家、翻訳家が執筆・刊行取りやめの意志を表明
海外作家の方々にもこのニュースが伝わっているとか。
さらに新潮社の看板に落書きが出現。
新潮社の看板に「あのヘイト本、」Yonda?とラクガキ
翌日には新潮社前で抗議活動が行われました。
新潮社の社屋見詰め、無言の抗議 ツイッターで100人超が集まる
9/25(火)には「新潮45」が休刊が決定。
「新潮45」休刊のお知らせ| News Headlines | 新潮社
佐藤社長と編集担当役員は3カ月の10%減俸処分とするそうです。

10/7 「新潮」に高橋源一郎が、「文学界」で武田砂鉄さんが反論文を掲載。
「文藝評論家」小川榮太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた | 「文藝評論家」小川榮太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた | 高橋源一郎 | Webでも考える人

せやろがいおじさんの動画も面白い。テキパキ反論していて気分爽快。

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