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池田雄一『メガクリティック』に笙野論

昨年、 池田雄一氏の連載評論「メガ・クリティック」で笙野小説が論じられた とお知らせしましたが、 その「文學界」の連載が書籍化、発売中です。 池田雄一『メガクリティック ジャンルの闘争としての文学』文藝春秋 本作第6章「笙野頼子/神話のポリティックス」で、 笙野頼子「虚空人魚」「二百回忌」『金毘羅』『母の発達』『海底八幡宮』が取り上げられています。 文藝春秋公式サイト『メガクリティック』紹介ページ 目次は 池田雄一さんのブログ で紹介されています。 334ページと厚めの評論集で1995円は安いですね。 あと、 池田雄一さんの公式サイト では、雑誌の記事などを読めますよ。 でもブログやツイッターから公式サイトにリンクがないのは何故なんでしょう。

笙野小説紹介されてる本や参考文献など

木村衣有子『 猫の本棚 』 に笙野頼子『 愛別外猫雑記 (河出文庫) 』が紹介されてるとか、 ミステリマガジン2011年10月号 に掲載された千野帽子さんのコラム、 『幻談の骨法 世界一簡単な幻想・小説論』第14回「夢オチと絵オチ。」は、 笙野頼子に触れてるらしいとか。 もう次の号でているのに、未確認・後出し情報ですみません。 笙野頼子関連の民俗学概説書 - Close to the Wall kingさんが笙野頼子作品の関連文献漁り、以下の文庫メイン5冊を紹介されています。 たぶん、 「猫ダンジョン荒神(前篇)」参考文献 から選ばれてると思う。 『 世界遺産神々の眠る「熊野」を歩く 』 (集英社新書 ビジュアル版 13V) 『 琵琶法師 “異界”を語る人びと 』 (岩波新書) 『 山の宗教 修験道案内 (角川ソフィア文庫) 』 (角川ソフィア文庫) 『 石の宗教 』 (講談社学術文庫) 『 竈神と厠神 異界と此の世の境 』 (講談社学術文庫) あと『 千のプラトー 』もね。私はまだ読み終わってないけれど(汗

「9・11変容する戦争」に『姫と戦争と「庭の雀」』

馬場秀和さんから情報。 8/5発売『コレクション戦争と文学』第四巻「9・11 変容する戦争」に、 笙野頼子『姫と戦争と「庭の雀」』が収録されているそうです。 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4081570043 この短編は『新潮』2004年6月号に掲載後、 日本文芸家協会編『文学2005』に収録されていました。 http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2128977 あと、『人間モドキ~半分人間の解剖学(トーキングヘッズ叢書第 47)』に、 金毘羅(笙野頼子)が紹介されているとの事。 http://atelierthird.jugem.jp/?cid=55

7/31毎日新聞今週の本棚・この人この3冊に笙野頼子

日曜版読書欄の名物コーナー、和田誠のイラストでおなじみ、 「今週の本棚・この人この3冊」に笙野頼子が登場。 今週の本棚・この人この3冊:森茉莉=笙野頼子・選(毎日新聞7月31日(日)) http://mainichi.jp/enta/book/news/20110731ddm015070022000c.html 森茉莉『贅沢貧乏』、『恋人たちの森』、『記憶の絵』をセレクト。 戦後の喪失の中で、「生涯「幸福」な作家」だった森茉莉。 彼女の生涯と小説を紹介しています。 敗戦後の過酷な時代に、内面の幸福を描き出した森、 生きづらい現代に小説を書く笙野さんとオーバーラップする所がありますね。 東日本大震災という災難をどう幸福に生きるか、問われている気がします。

「新潮」8月号に笙野頼子エッセイ掲載

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「新潮」2011年08月号 に笙野頼子さんの随筆が掲載されています。 タイトルは『火事場泥棒地震詐欺、その他』。見開きです。 「新潮」最新号もくじはこちら。 http://www.shinchosha.co.jp/shincho/newest/ さっそく馬場秀和さんの感想ツイートがアップされてます。 『火事場泥棒地震詐欺、その他』(笙野頼子)。「新潮」2011年8月号掲載随筆。震災後の近況報告など。原稿料全額寄付。「みんなが悪い自分も悪い」という本来謙虚な声の主語を盗んでゆく泥棒たち、どんな災難も他人を騙すネタに過ぎない詐欺師たち。「海神の生贄とか人柱になれお前ら。(引用)」 http://twitter.com/babahidekazu/statuses/92218714711265280 原発事故に限定して言えば、「みんなが悪い」が、東電ユーザーに総反省を強制しろとばかりに使われていて、なんか変だおかしいと思っていたのです。 そのつっかえがとけて、すっきりしました。そして著者の被災者に寄り添おうとする優しさに、私まで穏やかな気持ちに(ちっとも被害ないのに!)。 ちなみに、その反省の言葉の主語を盗む不届きな泥棒対策として、呪文サンプルまで書かれているのです。  パンを一個買ったおかたいパンだ(○電を庇うため?)  悲しいが何も言うまいと言って音楽を切った(会社様を庇うため?)  阪神間から笑って、電話「結局みんなが電気を使ったせいやろ」(政商を庇うため?)  みんな悪いのや(国策を庇うため)私が悪いのや(権力を庇うため?)  さあ○○○○う(責任者を庇うため?)みんなって誰や(産業を庇う人?) 引用してみましたが、私よくわかってません…。 パンってなんだろう…(ネタ元あるんだよね、きっと)。 最後に部外者の方に詫びつつ、ツイートに反論されている。  与えられた大学の研究室に、ふらりと現れた読者の話。女性だけの文学賞の候補を二回、個人的理由から私は断っている。無論、勝手に候補にして勝手に落とした場合は事前連絡なしなのだからこっちは知らない。大昔にそんな事があったらしい。で、「なんだ断ってねえだろう、うさんくせえ」ってツイート鼠がちうちうきーっだそうで(暇鼠がなあ)。でももしやそれは母の看病で殆どの連絡を絶って(仕事先にも口止めして)三重県に籠ってた年?九月十五日夜の...

7/24「大谷能生×吉田アミ朗読gig」に人の道御三神

2011年7月23日[土]・24日[日]に parabolica-bis[パラボリカ・ビス]で行われるイベント 「想い語る夜の色色」音楽×演劇×パフォーマンス×映像+α 7月24日の「大谷能生×吉田アミ朗読gig」で、 笙野頼子『人の道御三神といろはにブロガーズ』が朗読?されるそうです。 面白くなりそうですね! 関東方面の方はぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。 夕方5時から、前売り3000円 当日3500円+ドリンク代300円~です。 吉田アミさんのブログ http://d.hatena.ne.jp/amiyoshida/20110723 parabolica-bisイベント告知 http://www.yaso-peyotl.com/archives/2011/06/post_821.html

「すばる」7月号安藤礼二氏「人の道御三神」書評

「すばる」2011年7月号p284に 安藤礼二さんの『人の道御三神といろはにブロガーズ』書評が掲載されています。 タイトルは「神話に抗う娘たち」です。 公式サイト「すばる」7月号もくじはこちら http://subaru.shueisha.co.jp/contents/1107.html 三段落にわかれた記事の一段落目を引用しますね。 笙野頼子が求めているのは、ただ「自由」に思考し、「自由」に表現することだけである。しかし、その「自由」はあらゆる場面で阻害されていく。思考と表現を規定しているのは、規律と調教を求める「国家」に代表されるシステムである。「国家」は、定型と紋切り型を繰り返す勝者の言葉によって形成されている。敗者の「声」は失われ、「名前」は奪われる。「国家」の創成を描いた神話の延長として、歴史が捏造される。歴史(イストワール)とは、勝者の「物語(イストワール)」そのものなのだ。笙野は、「国家」の神話、勝者の「物語」を解体し、失われた敗者の「声」、奪われた敗者の「名前」を甦らせようとする。その試みは、必然的に自明な「物語」を解体し、「国家」の起源として位置づけられている記紀神話を解体することにつながる。 なぜ「原始八幡」の海神と巫女たちが描かれるのか、その必然性を解説。